FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:売られ過ぎの値ごろ感の買いで持ち直し

NYダウは99.13ドル高の34364.50ドル、ナスダックは86.21ポイント高の13855.13ポイントで取引を終了した。ウクライナ情勢の緊迫化や今週予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が速やかな引き締め計画を発表するとの脅威に寄り付き後は下落した。米国に続き英国やドイツもウクライナの大使館職員や家族の退避を決定したとの報道でさらに警戒感が強まり急落した。その後、安値から売られ過ぎとの見方や値ごろ感からの買いが目立ち下げ止まった。引け間際は、買戻しが加速し、主要株式指数は上昇に回復し終了した。VIX指数は28.85から29.90へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の乱高下にドルは行って来いの展開

ユーロ/ドルは、米国の早期金融政策正常化への警戒感やウクライナ情勢への懸念から、欧米株価が軟調に推移するとリスク回避のドル買いが優勢となり、一時1.1291ドルと10日以来2週間ぶりの安値を付けた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。ユーロ/豪ドルやユーロ/ポンドなどユーロクロスの上昇につれた買いが入り、1.1335ドル付近まで持ち直した。大幅に続落して始まった米国株が急反発したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。

 

ドル/円は、欧州時間に一時113.47円と昨年12月20日以来の安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。一時は1100ドル超急落したNYダウが急速に買い戻され、プラス圏を回復したことも相場の支援。1.70%台まで低下した米10年債利回りが1.77%まで上昇したことも意識されて、114.00円まで値を上げた。 

 

NY原油先物市場は3営業日続落:欧米株安を嫌気した売りが一時強まる

NY原油先物市場は81.90ドル-86.09ドルのレンジ相場となった。ウクライナや中東の地政学リスクの高まりを受けた原油供給への懸念もくすぶる。しかし、地政学リスクや各国の株安が景気を冷やし、原油の需要を弱めるとの懸念が売りを誘った。アジア市場で86.09ドルまで買われた後、株安を嫌ってニューヨーク市場の中盤にかけて81.90ドルまで売られた。しかしながら、米国株式は反転したことから、通常取引終了後の時間外取引で84.09ドルまで戻している。 

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反発:リスク回避の動きから買い優勢

NY金先物市場は1829.30-1844.90ドルのレンジ相場となった。ウクライナ情勢が緊迫化した。NYダウが一時1100ドルを超える下落となるなど米国株も大幅安となり、安全資産とされる金が買われた。米金利の低下も、金利が付かない資産である金の相対的な価値の高まりを意識させた。米国株安を意識した換金売りが一時優勢となったが、米長期金利の伸び悩みを受けて換金目的の売りは縮小し、金先物は反転した。通常取引終了後の時間外取引では主に1840ドル台で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株の大幅下落からの戻り場面で売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)0.97%で終了した。また、長期ゾーンは前日比変わらずだった。米10年物国債利回りは前営業日比変わらずの1.76%で終了した。ウクライナ情勢への懸念から、安全資産とされる米国債には買いが先行したものの、大幅続落して始まった米国株が持ち直すと一転下落した。 

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