FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

キング牧師誕生日で米国市場は休場

株式市場、NY原油市場、NY金市場、債券市場は休場

 

NY外国為替市場:米国休場ながらドルは底堅い展開

ドル/円は、キング牧師誕生日で米国市場が休場となり、値動き自体は鈍かったものの、欧州序盤からの底堅さを維持しながら一時114.65円まで本日高値を更新した。21時以降の値幅は20銭程度と狭かったが、その後も高値圏を維持しながら取引を終了した。 

 

ユーロ/ドルは、対欧州通貨でドル高が進んだ流れに沿って先週末安値の1.1399ドルを下抜けて、一時1.1392ドルまで下押しした。一方、昨年11月中旬以降にレジスタンスとなっていた1.1380ドル台がサポートとして機能すると1.1410ドル台まで持ち直した。

 

カナダドル/円は一時91.66円まで上昇した。WTI原油先物価格が時間外で堅調に推移したことが支えとなったうえ、カナダ中銀(BOC)が発表した第4四半期の企業景気予測調査で、企業景況感が過去最高水準を記録したことも買い材料視された。

 

政府は11都県に新型コロナ対応のまん延防止等重点措置を適用する方向で最終調整 

報道によると、政府は東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏4都県や愛知、岐阜、三重の東海3県など11都県に新型コロナウイルス対応の『まん延防止等重点措置』を適用する方向で調整に入ったようだ。19日にも正式決定する見通し。期間は1月21日から2月13日間で調整している。

 

米国企業の決算発表を睨む展開:リスクオンとオフを左右

米国株市場では前週から、昨年10-12月期の決算発表が本格化してきた。米国株はすでに昨年12月から当座の決算の底上げを織り込む形で、1月上旬まで過去最高値を再更新している。その意味で目先の決算発表の前後では、実際の決算改善による一旦の好材料出尽くしや、過度な決算改善期待の反動失望などにより、米国株の下落リスクが注視される。しかも今回の決算発表では先行き見通しを含め、悪材料として、①新変異株を含めた内外コロナ感染再増加の打撃、②素原材料など各種コストの高止まりや人手不足・人件費上昇、③先行きの金利上昇リスク、④根強い半導体などの品不足や供給・輸送制約、⑤ハイテク特需のペース鈍化、などが警戒される。前週は米銀の決算が発表されたが、失望の悪化となっていた。もっとも米国株は1月4日を高値として、すでに高値警戒の調整下落が進展しつつある。引き続き調整株安の持続は警戒されるものの、今後の決算発表を契機に『収益見通しの打たれ強さ』などが再評価され、米国株は再上昇に向かう可能性(=リスク選好の円安)も無視できない。

 

物価上昇警戒と緩和堅持睨む展開:日銀会合最終日

日銀は17-18日に金融政策決定会合を開催している。前週末14日には『日銀が物価目標の2%達成前に利上げが可能か議論している』との報道があり、日本株の下落と円高の材料となる場面があった。さらに14日にはロイター通信が、『日銀の黒田東彦総裁は、日本でも物価が上昇し始めていることについて、その要因や今後予想される展開を整理した上で、3月会合に報告するよう執行部に指示を出す可能性もある』と伝えている。17-18日の政策会合では、2022年度の物価見通しも上方修正される公算となってきた。こうした状況もあり、僅かでも日銀による物価上昇への警戒姿勢の高まりや、金融緩和強化の見直しが示唆されると、株安と円高の要因となり得る。反対に黒田総裁は14日の円高・株安の教訓もあり、改めて『忍耐強い』金融緩和の長期化をアピールする可能性も消えていない。その場合は日銀の緩和見直し警戒が、一旦の後退へと作用する。日本の株高と、ドル/円、クロス円での全般円安が後押しされる。

 

為替市場では米国株の動向が焦点

米国株は1月4日にかけて過去最高値を更新していたが、その後は調整株安が目立っている。背景としては、FRBによる利上げ前倒し(3月など)と利上げ回数増加の各懸念、FRB資産の前倒し縮小開始警戒(現状は資産『買い入れ減額』を3月で終了予定)、米国内外でのコロナ感染再増加、1月13日前後からの米国企業による決算発表警戒と実際の決算悪化、といった要因がある。今週以降も米国株の高値警戒による調整株安の場面があると、ドル/円、クロス円でリスク回避の円高・外貨安が意識されやすい。一方で米国株については、前週後半にかけて前向きな市場動向や材料も観測されている。具体的には、①米FRBの利上げ加速などへの織り込みが進み、『金利敏感』のITハイテク株は米国債金利の上昇に対する抵抗力が強まってきた(1月後半にかけての決算発表期待も)、②米国でコロナ新変異株オミクロンの感染急増に、鈍化の兆候が見られ始めた、③米国の12月CPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)が懸念ほどは上昇せず、インフレ沈静化の兆しも見られ始めた、といったことである。
こうしたプラス材料もあり、米国株の急落が一服となったり、再上昇となれば、ドル/円、クロス円で円安と外貨高の再燃が後押しされる。

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