FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:経済の強い回復継続期待から買い優勢

NYダウは246.76ドル高の36585.06ドル、ナスダックは187.73ポイント高の15832.80ポイントで取引を終了した。新型コロナ、オミクロン変異株急拡大にもかかわらず、『流行が短期で収束する』との専門家の見解を受け、経済の強い回復継続期待に寄り付き後は上昇した。食品医薬品局(FDA)は製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナウイルスワクチンをめぐり、12-15歳にも追加接種を認める緊急使用許可を出したと発表した。オミクロン株流行への対策強化も好感され、終日堅調に推移した。ハイテク株の上昇も後押しし、引けにかけてNYダウは上げ幅を拡大した。また、市場では『年初とあって年金基金などの新規資金の流入を見込む買いが入った』との声が聞かれた。VIX指数は17.22から16.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ユーロ/ドルは、米長期金利の指標である米10年債利回りが一時1.6385%前後と11月24日以来の高水準を付けたことを受けて、全般ドル買いが優勢となり、一時1.1280ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時96.33まで上昇した。

 

ドル/円は、クロス円が下落した影響を受けて円買い・ドル売りが先行。22時30分前に一時114.95円と日通し安値を付けた。ただ、米長期金利の上昇に伴うドル買いが優勢になるとアジア時間に付けた115.36円をわずかに上抜けて115.37円とオミクロンショック時の11月26日の高値に面合わせした。もっとも、11月24日の高値である115.52円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。NY中盤以降は115円台前半でのもみ合いに終始した。

 

NY原油先物市場は反発:エネルギー需要の回復期待から買い優勢

NY原油先物市場は74.27ドル-76.46ドルのレンジ相場となった。4日に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』の閣僚級会合を控え、神経質な動きになった。現行の日量40万バレルの増産目標を引き上げる可能性への警戒感で売られる場面もあったが、これまでの小幅な増産方針が維持される公算が大きいとの見方や今年はエネルギー需要が一段と回復するとの期待から反発した。リビアの石油生産が2油田を結ぶ主要パイプラインのメンテナンスのため、1週間にわたって日量20万バレル減少するとの発表も支援材料となった。ニューヨーク市場の序盤にかけて74.27ドルまで売られたが、欧米株高を意識した買いが入ったことで一時76.46ドルまで買われた。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染拡大が経済に与える影響を見極める必要があるものの、通常取引終了後の時間外取引でも76ドル近辺で推移し、底堅い動きを保った。 

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:ドル高と米長期金利の上昇を嫌気し売り

NY金先物市場は1798.20-1833.00ドルのレンジ相場となった。オミクロン株の感染拡大は続いているが、重症化リスクは低く、経済への影響は大きくないとの見方が強く、リスク回避志向は後退しており、安全資産とされる金は売りに押された。ドル高・ユーロ安や米長期金利の上昇も、金利を生まないドル建ての金の売りを後押しした。アジア市場の序盤に1833.00ドルまで買われたが、主要通貨に対するドル買いが優勢となったことや、欧米諸国の株高を意識して売りが優勢となった。一時1798.20ドルまで下げており、通常取引終了後の時間外取引でも1805ドル以下の水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:米景気の回復基調が続くとの期待から売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)0.77%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.12%高い1.63%で終了した。米景気の回復基調が続くとの期待から米国株が底堅く推移すると、安全資産とされる米国債に売りが出た。利回りは一時1.6385%前後と11月24日以来の高水準を付けた。 

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