FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:景気回復期待の再燃で買い優勢

NYダウは、492.40ドル高の35719.43ドル、ナスダックは461.76ポイント高の15686.92ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株による経済への影響が限定的で、景気回復期待が再燃し、寄り付き後は上昇した。さらに、金利動向の安定でハイテク株の買いも強く、終日堅調に推移した。景気敏感株中心に買いが集まった。VIX指数は27.18から21.89へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅く推移

ユーロ/ドルは、ウクライナ情勢を巡る米ロ首脳会談を控える中、地政学リスクが意識されて全般ユーロ売りが先行した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.1228ドルまで値を下げた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。1.1200-20ドルに観測されている買いオーダーに下値を支えられて、1.1274ドル付近まで下げ幅を縮めた。なお、米ロ首脳会談ではウクライナ情勢について進展はなく、双方のすれ違いが解消されないままとなった。ホワイトハウスによると、バイデン大統領は会談でウクライナ周辺でのロシア部隊集結に対する欧米諸国の深い懸念を表明し、ロシアが軍事行動に出た場合には強い経済措置に出ると警告した。

 

ドル/円は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』について、『重症化リスクはそれほど高くない』との見方が広がる中、欧州株や時間外のダウ先物が大幅に上昇した。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが出た。米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、一時113.78円と日通し高値を更新した。ただ、一目均衡表転換線114.00円や基準線114.03円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。引けにかけては113.47円付近まで上値を切り下げた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:米ロ首脳会談を受け上げ幅拡大

NY原油先物市場は69.52ドル-73.03ドルのレンジ相場となった。オミクロン株に対する警戒感が和らいだことで堅調地合いを維持していたが、米露首脳会談でバイデン米大統領が『ロシアがウクライナへ侵攻した場合は、ノルドストリーム2(独露間をつないだ天然ガスのパイプライン)の停止を目指す』と発言したことで上げ幅をさらに拡大した。原油先物は一時73ドル台まで上昇する場面もあった。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドル台で推移した。 

 

NY金先物市場は反発:欧州地政学リスクの高まりが下支え

NY金先物市場は1772.40-1789.30ドルのレンジ相場となった。米国株式市場オープン前は株高を先取りし、金先物は弱含む場面もあった。しかしながら、米露首脳会談で、ウクライナ情勢は進展せず、米露双方のすれ違いが解消されないままとなっていることで、リスク回避による金先物買いが優勢だった。本日はドルが堅調だったことで、通常であれば割高感で売られる金先物だが、欧州の地政学リスクが下支えとなった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1772.40ドルまで下げたが、株高が一服したことから1789.30ドルまで買われており、通常取引終了後の時間外取引では主に1785ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:世界的な株高を受け売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い0.68%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い1.48%で終了した。新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』のまん延が景気悪化につながるとの懸念が和らぎ、世界的に株価が上昇した。安全資産とされる米国債に売りが出た。 

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ