★米国株式市場は下落:米国内で変異株感染者が確認されると売り優勢に
NYダウは461.68ドル安の34022.04ドル、ナスダックは283.64ポイント安の15254.05ポイントで取引を終了した。世界保健機関(WHO)の主任科学者が新型コロナウイルスのオミクロン変異株について、ワクチンで重症化を防げる公算大との考えを示したため不安が緩和し、寄り付き後は上昇し一時520ドル高水準まで上昇した。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委での証言で量的緩和(QE)縮小を早める可能性を再表明し上げ幅を縮小した。引けにかけに、疾病管理予防センター(CDC)が国内初のオミクロン変異株感染を確認したと発表、投資家心理が悪化し大きく下落に転じた。VIX指数は27.19から31.12へ上昇した。
★NY外国為替市場:米国株失速でリスク回避の円買い
ドル/円は、NY市場に入ると全般円買いが先行した。11月米製造業PMI改定値が予想を下回ったことや米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重石となり、一時112.67円と日通し安値を更新した。米国で新型コロナウイルスの新たな変異株『オミクロン株』の感染者が初めて確認されたと伝わると、一時は520ドル超上昇したNYダウが失速し、リスク回避の円買いを誘った。なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は米下院金融サービス委員会でインフレリスクに言及し、インフレが定着しないように手段を講じる考えを再表明。『次回FOMCでのテーパリング加速を検討するのは適切』と改めて語った。また、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は米紙とのインタビューで『FRBはテーパリングの加速に取り組むだろう』『オミクロン株感染が拡大した場合、物価上昇の原因となっている混乱がさらに深刻化する可能性がある』との見方を示した。
ユーロ/ドルは、予想を下回る米製造業PMI改定値を受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.1358ドル付近まで値を上げたものの、NY終盤には1.1309ドル付近まで押し戻された。大幅反発した米国株の失速でリスク回避のドル買いが入った面もある。
★NY原油先物市場は続落:米国株の急落を嫌気した売り
NY原油先物市場は64.84ドル-69.49ドルのレンジ相場となった。時間外では、新型コロナウイルス・オミクロン株への過度な警戒感が後退し、買い戻し優勢のまま前日比で約5%高まで反発した。もっともNY勢の本格参入後からは伸び悩む展開になった。2日の石油輸出国機構(OPEC)プラス閣僚級会合を控え、積極的な取引は手控えられた。ただその後、引けにかけてはマイナス圏まで売り込まれた。米国で初めてオミクロン株の感染が確認されたことが嫌気された。ロンドン市場で69.49ドルまで買われたが、米国株式の反落を嫌気して、通常取引終了後の時間外取引で64.84ドルまで下落した。
★NY金先物市場は3日ぶりに反発:1,800ドル手前で利益確定売りで伸び悩み
NY金先物市場は1773.70-1795.70ドルのレンジ相場となった。序盤では為替相場でドルがユーロなどに対して弱含み、割安感が生じたドル建ての金は買いが先行した。11月米製造業PMI改定値が予想を下回ったことも安全資産とされる金の支えとなった。しかしながら1800ドル手前では伸び悩み、為替でドル買い戻しが欧州通貨に対して進むと金は上げ幅を縮小して終えた。アジア市場の序盤で1773.70ドルまで下げたが、まもなく反転し、1795.70ドルまで戻した。しかしながら、ニューヨーク市場の終盤にかけて換金目的の売りが増加し、通常取引終了後の時間外取引で一時1780ドルを下回った。
★米国債券市場は上昇:米国内で変異株感染者が確認されると買い加速
米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.55%で終了した。また、10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い1.40%で終了した。米国株の反発で安全資産とされる米国債には売りが先行したものの、株が失速すると一転買いが優勢になった。米国で新型コロナウイルスの新たな変異株『オミクロン株』の感染者が初めて確認されたと伝わると、買いが加速した。
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