FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:景気の先行き安心感から買い優勢

NYダウは54.77ドル高の36142.22ドル、ナスダックは120.01ポイント高の15973.86ポイントで取引を終了した。10月米小売売上高が予想を上回る伸びとなり、堅調な消費動向が確認されると、米景気の先行きに安心感が広がった。ホーム・デポが発表した四半期決算の内容も好感されて、指数は一時220ドル超上昇する場面があった。ただ、そのあとは利食い売りなどが出たため、引けにかけては伸び悩んだ。 VIX指数は16.49から16.37へ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標受け全般ドル買い優勢

ドル/円は、10月米小売売上高が予想を上回る伸びとなり、堅調な消費動向が確認されると、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。10月米鉱工業生産指数や11月NAHB住宅市場指数など、他の経済指標も良好な結果となりドル買いを促した。レジスタンスとして意識されていた10月20日の高値114.70円を上抜けて、一時114.85円と2017年3月以来約4年8カ月ぶりの高値まで上値を伸ばした。なお、ブラード米セントルイス連銀総裁は『来年は2回の利上げが必要になる』との考えを改めて示したほか、『テーパリング(量的緩和の縮小)のペースを毎月150億ドルから300億ドルに増加すると、来年第1四半期末に利上げへの扉が開かれる』などと述べた。 

 

ユーロ/ドルは、この日発表の米経済指標が軒並み予想を上回ったことでドル全面高の様相が強まり一時1.1309ドルと昨年7月以来の安値を更新した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.64%台まで上昇したことも相場の重石となった。

 

トルコリラは急落した。18日のトルコ中銀の金融政策委員会(MPC)で追加利下げ観測が高まる一方、米国では利上げ前倒し観測が高まっているためリラ売り・ドル買いが優勢になった。対ドルでは一時10.4426リラと史上最安値を更新した。リラ円も節目の11.00円を下抜けて一時10.93円と過去最安値を更新した。

 

NY原油先物市場は小幅に反落:ドル高やIEA月報を受け売り優勢に

NY原油先物市場は80.03ドル-81.81ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)月報で、石油価格の上昇が落ち着く可能性が示された。バルキンド石油輸出国機構(OPEC)事務局長が、原油需給は12月にも供給過剰となり、年明け以降もその状態が続くとの見方を示したことも重石となり、原油相場の戻りを鈍らせた。アジア市場の序盤で81.81ドルまで買われた後、ドル高を意識した売りが優勢となり、ニューヨーク市場の中盤にかけて80.03ドルまで下落する場面があった。需給ひっ迫を想定した押し目買いも入っており、81.40ドルまで戻したが、通常取引終了後の時間外取引で80.65ドルまで下げている。 

 

NY金先物市場は続落:ドル高や米国株高を嫌気した売り

NY金先物市場は1851.00-1879.50ドルのレンジ相場となった。予想を上回る米経済指標を受けた米金利の上昇がドル高を誘い、ドル建て金価格の割高感につながった。金利を生まない資産である金の相対的な価値低下も意識されたほか、底堅い米国株の動きがリスク回避資産とされる金を買う意欲を鈍らせた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1879.50ドルまで買われたが、主要通貨に対するドル買いが優勢となったことや、米長期金利の下げ渋りを意識して1851.00ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引でも金先物は伸び悩み、1853.80ドルまで戻した後、再び1851.00ドルまで下げる展開となった。 

 

米国債券市場は下落:良好な米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.52%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い1.63%で終了した。良好な米経済指標が相次いだことで債券売りが優勢となった。米国株相場の上昇も相場の重石となった。

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