FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:景気回復期待が一段と強まり買い優勢

NYダウは203.72ドル高の36327.95ドル、ナスダックは31.28ポイント高の15971.59ポイントで取引は終了した。10月雇用統計が予想を上回る強い結果を好感し、寄り付き後は上昇した。製薬会社のファイザー(PFE)が開発中の新型コロナウイルス感染症治療の飲み薬が重症化リスクを大きく軽減することを明らかにし、専門家が来年の1月までにパンデミックが終了する可能性に言及すると回復期待感が一段と強まり、買いが加速した。主要株式指数は総じて終日堅調に推移し、連日で史上最高値を更新し終了した。VIX指数は15.44から16.48へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売り加速

ドル/円は、10月米雇用統計は非農業部門雇用者数が53.1万人増と市場予想の45.0万人増を上回ったほか、失業率も4.6%と市場予想(4.7%)より強い結果となった。米雇用統計の発表直後はドル買いの反応が見られ、一時114.03円まで本日高値を更新した。ただ、その後は一転して売りが優勢になった。米10年債利回りが雇用統計直後につけた1.54%台から1.43%台まで急低下するなか、週末を控えた持ち高調整のドル売りが加速し、113.27円まで反落した。10月28日につけた直近安値の113.26円が意識されると売りも一服したが、引けにかけても戻りは限られた。 

 

ユーロ/ドルは、米雇用統計の発表後に一時ドル買いが進んだ場面では1.1514ドルまで年初来安値を更新したが、その後は徐々に下値を切り上げる展開に。米長期金利の急低下を背景にしたドル売りが強まり、引け前には1.1573ドルまで反発した。 

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反発:OPECプラスで追加増産見送りで買い

NY原油先物市場は78.96ドル-81.80ドルのレンジ相場となった。昨日まで連日大幅に下落した反動で買い戻しが優勢となった。昨日の石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』閣僚会議で追加増産が見送られたことも支えとなった。また、米長期金利の低下に伴いドル安・ユーロ高に転じたことも、ドル建ての原油の買いを後押した。アジア市場で78.96ドルまで下げた後、ロンドン市場で80ドル台を一時回復したが、上値は重いままだった。主要産油国による増産は当面期待できないとの見方も変わらず、81ドル台まで買われた。通常取引終了後の時間外取引で81.80ドルまで一段高となる場面があった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比6基増加の450基になった。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利が急速に低下したことで買い優勢

NY金先物市場は1785.30-1819.90ドルのレンジ相場となった。良好な米雇用統計の結果を受けて一時ドル高が進み金は伸び悩んだが、その後に米長期金利が急速に低下し、金利を生まない金の買いが活発した。また、ユーロが対ドルで買い戻されたことも、ドル建ての金の買いを後押した。通常取引終了後の時間外取引で1819.90ドルまで買われた。

 

米国債券市場は続伸:売り持ち高解消の買い戻し優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.39%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い1.45%で終了した。主要国の中央銀行が今週に入って利上げに慎重な姿勢を相次いで示したこともあり、債券の売り持ち高を解消する動きが強まった。10年物国債利回りは一時1.4340%前後と9月24日以来の水準まで低下する場面も見られた。 

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