FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定売りから上値の重い展開

NYダウは33.35ドル安の36124.23ドル、ナスダックは128.73ポイント高の15940.31ポイントで取引を終了した。7-9月期の非農業部門労働生産性速報値が40年来の低水準に落ち込み景気回復への警戒感に、寄り付き後は下落した。史上最高値付近からは利益確定の売り意欲も強く、NYダウは終日軟調に推移した。金利の低下でハイテク株は高く、ナスダック総合指数は上昇し連日で史上最高値を更新し引けた。VIX指数は15.10から15.44へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下が重石となり円買いやや優勢

ポンドは、英中銀金融政策委員会(MPC)はこの日、政策金利(0.10%)と資産買取プログラム(8950億ポンド)の現状維持を決定した。市場では政策金利の0.25%への引き上げを予想する向きも多かったため、結果公表後は英長期金利の低下とともにポンド売りで反応した。ポンド/ドルは10月1日以来の安値となる1.3471ドルまで大きく下押し。ポンド/円も一時153.12円と10月11日以来の安値まで急落した。 

 

ドル/円は、ポンド/円を中心にクロス円が全面安となったことにつれて売りが先行した。米10年債利回りが1.50%台まで急低下したことも相場の重石となり、一時113.48円まで下押しした。もっとも、その後はクロス円の下げが一服したことで113.70円台まで下値を切り上げた。

 

ユーロ/ドルは、NY勢の参入後に1.1570ドル台まで上昇する場面があったが、一巡後はポンド/ドルの下落につれて1.1528ドルまで売りに押された。ただ、10月12日につけた年初来安値の1.1524ドルがサポートとして意識されると売りも一服した。再び1.15ドル台半ばまで買い戻されるなど、NY時間に限ると方向感を欠いた一進一退の動きだった。

 

NY原油先物市場は3日続落:サウジアラビアの産油量報道を受け売り優勢

NY原油先物市場は78.25ドル-83.42ドルのレンジ相場となった。この日に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』閣僚会議を控え、日量40万バレルの生産引き上げ計画が維持されるとの思惑で前日大幅安となった原油相場は買い戻しが先行した。ただ、サウジアラビア国営テレビが同国の産油量が12月には日量1000万バレルを超える見通しと報じたことを背景に急速に売りが強まった。『OPECプラス』は従来の増産計画を維持したが、予想通りの結果だったこともあり、売りの勢いを止められなかった。 アジア市場で79.74ドルまで下げた後、押し目買いが入ったことによって、ニューヨーク市場の序盤にかけて83.4ドルまで戻す場面があった。通常取引終了後の時間外取引で78.72ドルまで一段安となる場面があった。

 

NY金先物市場は3営業日ぶりに反発:米長期金利低下を好感した買い

NY金先物市場は1769.30-1800.30ドルのレンジ相場となった。昨日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、早期の米利上げ警戒感が緩み、買い安心感が広がった。米長期金利が大幅に低下したことも、金利を生まない金の買いを後押した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1800.30ドルまで戻した。ただ、ユーロ安が続いていることから、1800ドル近辺で戻り売りの興味も観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に1795ドルをやや下回る水準で推移した。 

 

米国債券市場は反発:米FRB議長の利上げ慎重姿勢が引き続き買い材料

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)0.41%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%低い1.52%で終了した。英長期債の上昇につれた買いが入ったほか、前日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利上げに慎重な姿勢を示したことも引き続き材料視された。 

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