FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な米主要企業の決算受け買い継続

NYダウは64.13ドル高の35741.15ドル、ナスダックは136.51ポイント高の15226.71ポイントで取引は終了した。主要ハイテク企業の決算を控えて、寄り付き後は上昇した。良好な米主要企業の決算が相次ぐ中、買いが優勢となったものの、短期的な過熱感から利食い売りなどが強まると下げに転じる場面もあった。 歳出案を巡り、規模が大き過ぎるとして今まで反対姿勢を示していた民主党の穏健派マンチン上院議員が今週中の合意の可能性に言及したため期待感から終日堅調に推移した。NYダウは史上最高値を更新して終了した。VIX指数は15.43から15.24へ低下した。

 

NY外国為替市場:重要イベント控え様子見気分強く方向感出ず

ユーロ/ドルは、欧州市場では10月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことや、独連銀が月報で『独経済成長は第4四半期に大幅に減速』などとハト派的な見解を示したことを受けて全般ユーロ売りが進行した。NY市場でもこの流れを引き継いで、一時1.1591ドルと約1週間ぶりの安値を付けた。28日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的の売りも出た。ただ、米長期金利の指標である米10年債利回りが低下に転じた場面では買い戻しが入り1.1617ドル付近まで下げ渋った。

 

ドル/円は、対ユーロ中心にドル買いが強まった影響で、一時113.92円と本日高値を付けたものの、大きな方向感は出なかった。28日の7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や日銀金融政策決定会合、来週11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などを控えて、全体的に様子見気分が強かった。 

 

トルコリラは反発した。エルドアン大統領が米独仏などの駐トルコ10大使の追放を警告した問題を巡り、米国大使館などは『トルコの内政に干渉しない』との見解を発表した。その後、エルドアン氏も『大使らは我が国と司法への中傷を撤回した』と表明したことで、市場では追放劇が回避されたとの見方が広がり、トルコリラを買い戻す動きが広がった。リラは週明け早朝に付けた史上最安値1ドル=9.8500リラから9.5464リラまで一転上昇した。リラ円も11.46円の過去最安値から11.90円まで反発した。

 

NY原油先物市場は横ばい:利益確定の動きが強まり上昇幅を帳消し

NY原油先物市場は83.39ドル-85.41ドルのレンジ相場となった。ポストコロナのエネルギー需要拡大や、供給問題による先高観を後押しに、85.41ドルまで上振れた。取引の中心となる期近限月として7年ぶりとなる85ドル台では利益確定の動きが強まり、上昇幅を帳消しにして取引を終えた。ニューヨーク市場の中盤にかけて85.41ドルまで一段高となったが、需給ひっ迫の思惑はやや後退し、ドル高の相場展開となったことから、通常取引終了後の時間外取引で83.39ドルまで弱含みとなった。 

 

NY金先物市場は続伸:インフレ回避資産として買い優勢

NY金先物市場は1793.00-1811.50ドルのレンジ相場となった。原油ほかエネルギー関連相場が上昇するなど、インフレ高進を懸念した状態が継続した。インフレ回避資産とされる金に買いが集まった。終盤は米長期金利の低下が、金利を生まない資産である金の相対的な価値押し上げにも寄与し、終値ベースで9月14日以来の1800ドル台で引けた。アジア市場で1793.00ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1811.50ドルまで買われた。その後は上げ渋り、株高を意識して1806.50ドルまで売られる場面があった。通常取引終了後の時間外取引では1807ドルから1810ドル近辺で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:重要イベント控え全般様子見

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.43%で終了した。また、長期ゾーンは横ばいだった。米10年物国債利回りは前日と同じ1.63%で終了した。28日の7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えて、全体的に様子見気分が強かった。

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