FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:決算発表で好業績銘柄中心に買い優勢

NYダウは198.70ドル高の35457.31ドル、ナスダックは107.28ポイント高の15129.09ポイントで取引を終了した。米主要企業の決算発表が本格化する中、好業績銘柄を中心に買いが集まり、相場全体を押し上げた。また、ドルや原油価格の上昇が一段落したことも手伝い、NYダウは一時200ドル超上昇し、終値ベースの史上最高値35625ドルに近付いた。VIX指数は16.31から15.70へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル堅調推移

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが一時1.6443%前後と5月20日以来約5カ月ぶりの高水準を付けると円売り・ドル買いが優勢になった。NYダウが200ドル超上昇したことも相場の支援材料となり、アジア時間の高値114.35円を上抜けて一時114.39円まで値を上げた。

 

ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時1.1669ドルと9月29日以来の高値を付けた影響が残ったものの、NY市場に限れば上値の重さが目立った。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、ユーロ/ポンドやユーロ/豪ドルなどユーロクロスの下落につれた売りが出て1.1630ドル付近まで下押しした。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは対ドルで一時6万4342ドル台と4月14日以来約半年ぶりの高値を付けたほか、対円では735万円台と過去最高値を更新した。ビットコインの先物をベースとしたプロシェアーズのETF(上場投資信託)の取引が正式にニューヨーク証券取引所(NYSE)で開始されたことが好感された。

 

NY原油先物市場は4日続伸:根強い需給のひっ迫感への警戒感

NY原油先物市場は81.08ドル-82.99ドルのレンジ相場となった。NY勢の参入後は利益確定売りが先行し、一時81ドル後半まで値を下げた。もっとも北半休の冬場を控え、今後は暖房用の原油需要が拡大するとの思惑が相場の支えとなった。需給ひっ迫への警戒感は高いまま、売り一巡後は再び上値を試す展開となった。ロンドン市場で82ドル台後半まで買われた後、ニューヨーク市場の序盤で81.08ドルまで反落したが、まもなく反転し、82.99ドルまで買われた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では利食い売りが増えたことで82.19ドルまで売られており、上げ幅は縮小している。 

 

NY金先物市場は3日ぶりに反発:米株高と米長期金利上昇で上げ渋る

NY先物市場は1763.40-1786.00ドルのレンジ相場となった。外国為替市場でドル安が進むと割安感が生じたドル建ての金は買いが強まり、NY序盤には1786ドル付近まで上げ幅を拡大した。もっともその後に米長期金利が上昇し、金利の付かない金の魅力が相対的に低下したことで上げ幅を縮小して終えた。アジア市場の序盤に1763.40ドルまで売られたが、まもなく反転し、ロンドン市場で1780ドルを回復した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1786.00ドルまで一段高となったが、株高を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1770ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

米国債券市場はまちまち:欧州債券売りに連れた売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.39%で終了した。一方、長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.63%で終了した。欧州債券相場が下落したことで、米国債にも売りが波及したほか、インフレ懸念による債券売りも根強かった。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が『高水準のインフレが続くなら、早期利上げを支持する』と述べたことも相場の重石となり、利回りは一時1.6443%前後と5月20日以来約5カ月ぶりの高水準を付けた。 

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