★米国株式市場は上昇:良好な経済指標と原油高を好感した買い
NYダウは236.82ドル高の34814.39ドル、ナスダックは123.77ポイント高の15161.53ポイントで取引は終了した。新型コロナウイルスのデルタ変異株流行や財政支援の縮小に伴う景気回復の失速懸念が根強く、寄り付き後は小幅下落した。しかし、9月NY連銀製造業景気指数が予想のほぼ2倍に上昇したほか、原油高でエネルギー関連株が上昇すると警戒感が緩和し、上昇に転じた。前日に約2カ月ぶりの安値を付けたあとだけに押し目買いなどが入った。増配と自社株買いを発表したマイクロソフトが堅調に推移したことも相場の押し上げ、引けにかけて上げ幅をさらに拡大した。VIX指数は19.46から18.18へ低下した。
★NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル下支え
ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)の早期テーパリング観測が後退する中、欧州株安に伴う円買い・ドル売りが入り、一時109.11円と8月16日の安値に面合わせした。中国の大手不動産デベロッパーのデフォルト懸念を背景に、リスク回避的な円買い・ドル売りも入った。ただ、9月米NY連銀製造業景気指数が34.3と予想の18.0を大きく上回ったことが分かると買い戻しが優勢になった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.31%台まで上昇したことも相場を下支えし、109.45円付近まで下げ幅を縮めた。NYダウが一時300ドル超上昇したことで、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが出た面もあった。
ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1832ドルと本日高値を付けたものの、良好な米経済指標を受けて米長期金利が上昇するとユーロドルには売りが出て、一時1.1803ドル付近まで値を下げ、アジア時間に付けた日通し安値1.1799ドルに迫った。
カナダドルは、8月カナダ消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受けて、カナダドル買いが先行した。原油先物相場の大幅上昇を背景に、産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まると、米ドルカナダドルは一時1.2625カナダドル、カナダドル円は86.64円までカナダドル高に振れた。
★NY原油先物市場は4日続伸:供給不安から買い継続
NY原油先物市場は70.65ドル-73.14ドルのレンジ相場となった。ハリケーン『アイダ』による被害で石油関連施設の操業が続いていることや、ハリケーン『ニコラス』が勢力を強めていることで原油先物は堅調な地合いを維持し、4日続伸して引けた。本日発表された米エネルギー省(EIA)週間の石油在庫が大幅に取り崩されたことなども、原油先物の支えとなった。アジア市場で71ドル台に上昇し、ニューヨーク市場の中盤にかけて73.14ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台後半で推移した。
★NY金先物市場は反落:米長期金利上昇を嫌気した売り
NY金先物市場は1791.70-1808.50ドルのレンジ相場となった。9月のニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことで米金利が上昇し、金利がつかない金先物が売られ1800ドルを下回って引けた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1808.50ドルまで買われたが、米国株式の反発を意識した売りが入ったことで1791.70ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では米国株式の動向をにらんで1795ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場はまちまち:良好な米経済指標受け売り優勢
米国債券市場で中期ゾーンは横ばいだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.21%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.30%で終了した。9月米NY連銀製造業景気指数が予想を上回ったことで、債券売りが先行した。米国株相場の上昇も相場の重しとなった。
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