FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:雇用回復期待や原油高を受けて買い優勢

NYダウは131.29ドル高の35443.82ドル、ナスダックは21.80ポイント高の15331.18ポイントで取引を終了した。新規失業保険申請件数がパンデミック以降で最小となったため雇用回復への期待感から寄り付き後は上昇した。原油高を受けてエネルギー関連が堅調でさらに、小売りも強く、NYダウは終日堅調に推移した。ハイテクも引き続き強く、ナスダック総合指数は連日史上最高値を更新し終了した。VIX指数は16.11から16.41へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル売り広がる

ユーロ/ドルは、前週分の米新規失業保険申請件数が34.0万件と予想の34.5万件より強い内容だったことが分かると、一時1.1837ドル付近まで下押しする場面もあったが、アジア時間に付けた日通し安値1.1835ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米国株式市場でナスダック総合やS&P500種株価指数が史上最高値を更新し、NYダウが一時160ドル超上昇すると、リスク選好のドル売りも広がった。前日の高値1.1857ドルを上抜けて一時1.1876ドルと8月4日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。 

 

ドル/円は、株価の上昇を受けたリスク選好のドル売りと円売りが同時に出たため相場は方向感が出なかった。市場では『テーパリング(量的緩和の縮小)開始の時期を占う意味で重要な、明日の8月米雇用統計の結果を見極めたい向きが多い』との声も聞かれた。今日一日の値幅は小さかった。

カナダドルは堅調だった。米ドル/カナダドルは一時1.2548カナダドル、ユーロ/カナダドルは1.4893カナダドル、カナダドル/円は87.64円までカナダドル高に振れた。原油先物相場の大幅上昇を受けて、産油国通貨とされるカナダドルに買いが入った。なお、市場では8日のカナダ銀行(BOC、中央銀行)の政策金利発表や20日のカナダ総選挙に注目が集まっている。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:リスク選好の動きやドル安を好感した買い

NY原油先物市場は67.84ドル-70.61ドルのレンジ相場となった。昨日、米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計で、原油在庫が予想以上に減少したことが引き続き材料視され、買いが先行した。米株が堅調な動きになるなど投資家のリスク選好志向が高いことや、為替相場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての原油に割安感が生じたことも原油の買いを後押し、一時70ドル大台を回復するなど大幅高となった。アジア市場で67.84ドルまで下げたが、ニューヨーク市場で70.61ドルまで買われた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では69.67ドルまで下げており、買いは一巡した。

 

NY金先物市場は続落:利益確定売りに押される

NY金先物市場は1806.50-1819.60ドルのレンジ相場となった。米株が堅調な動きとなり、原油が大幅高になるなど、投資家のリスク選好志向が強まり、安全資産の金は売りに押された。また、ドル安・ユーロ高を受けてドル建ての金に買いも入ったが、明日の米雇用統計を控え、利益確定の売りが優勢となった。ロンドン市場で1819.60ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1806.50ドルまで下落した。利益確定を狙った売りが増えた。ただ、その後に1815.50ドルまで戻しており、押し目買いの興味は残されている。

 

米国債券市場はまちまち:様子見ムード強くほぼ変わらず

米国債券市場で中期ゾーンは前日比変わらずだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.21%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.28%で終了した。明日の8月米雇用統計を前に積極的な売買は手控えられた。

 

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