FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:月末に絡んだ利食い売り優勢

NYダウは39.11ドル安の35360.73ドル、ナスダックは6.66ポイント安の15259.23ポイントで取引を終了した。前週末のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を受けて米金融緩和の早期縮小観測が後退する中、買いが入ったものの、月末の利食い売りが優勢になると一時100ドル超下落した。低調な米経済指標も相場の重石となった。市場では『週末の8月米雇用統計に関心が向かう中、売買が交錯した』との声が聞かれた。VIX指数は16.39から16.48へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は月末絡みのフローで神経質な動き

ドル/円は、米経済指標のさえない結果を受けて109.55円まで下押し後は月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いで110.08円まで反発するなど、NYタイムに入ってドル円は神経質な動きとなったが、動きが落ち着き110円前後でこう着相場となった。

 

ユーロ/ドルは、1.1840ドルから1.1795ドルまで下落し、1.1810ドルで引けた。オーストリア中銀のホルツマン総裁やオランダ中銀のクノット総裁がコロナ危機対策削減を進めるべきとの考えを示しユーロ買いが強まったが、同時に実需のドル買いに押された。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反落:『OPECプラス』会合控え様子見

NY原油先物市場は68.16ドル-69.34ドルのレンジ相場となった。中国の8月製造業購買担当者景気指数(PMI)が5カ月連続で低下し、エネルギー消費大国である中国の景気減速が懸念され、売りが優勢となった。ただ、1日に石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』会合を控えて様子見ムードも強かった。今回の会合では9月以降の生産方針について協議する予定になっている。アジア市場の終盤に69.34ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて68.16ドルまで下落した。ただ、通常取引終了後の時間外取引で68.85ドルまで戻しており、下げ幅は縮小している。 

 

NY金先物市場は反発:低調な米経済指標受け買い優勢

NY金先物市場は1803.40-1821.90ドルのレンジ相場となった。8月米消費者信頼感指数や8月米シカゴ購買部協会景気指数などがさえない結果となり、逃避資産の金は買いが優勢となった。ただ、月末に絡んで利益確定の売りも入り、上値は限られた。アジア市場で1821.90ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが入ったことでニューヨーク市場の序盤にかけて1803.40ドルまで下落した。ただ、その後は下げ渋り、押し目買いが入ったことで通常取引終了後の時間外取引では1818.30ドルまで戻した。

 

米国債券市場は反落:週末イベントを控えポジション調整売り

米国債券市場で中期ゾーンは変わらずだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.20%で終了した。長期ゾーンは3日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.31%で終了した。低調な米経済指標を手掛かりに買いが先行したものの、週末の8月米雇用統計を前にポジション調整目的の売りが強まると下げに転じた。欧州中央銀行(ECB)によるパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)早期終了の思惑から、欧州債相場が下落した影響も受けた。

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