FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米長期金利低下で金融株売られる

NYダウは55.96ドル安の35399.84ドル、ナスダックは136.39ポイント高の15265.89ポイントで取引を終了した。予想を下回った経済指標を嫌い、寄り付き後は下落した。終日軟調に推移したが、パウエル議長の講演を受け、連邦準備制度理事会(FRB)が当面低金利を維持するとの期待が下値を支えた。米長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックスやアメリカン・エキスプレスなど金融株が売られ、指数を押し下げた。半面、アップルやマイクロソフトなど高PER(株価収益率)の主力ハイテク株が買われ、相場を下支えした。VIX指数は16.39から16.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:新規材料乏しくこう着相場

ドル/円は、NY勢参入後に全般ドル買いが強まった流れを受けて一時109.96円と日通し高値を付けたものの、110.00円にかけて断続的に観測されている売り注文に上値を抑えられると伸び悩んだ。7月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)が予想を下回ったほか、米長期金利が低下したことも相場の重石となった。英国市場がサマー・バンク・ホリデーのため休場だったことから、NY時間に入っても動意に乏しく、109円台後半での狭いレンジ取引だった。市場の関心は今週末に発表される8月米雇用統計に向かっており、大きな方向感が出にくい面もあった。なお、取引終盤に『アフガニスタンから米軍撤退が完了した』と伝わったが、相場への影響は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、ロンドン勢が不在の中、NY時間に入っても動意は乏しく、1.1800ドルを挟んだ狭いレンジ取引に終始した。22時過ぎに一時1.1783ドルと日通し安値を付けたものの、米長期金利が低下したことを受けて、1.1804ドル付近まで持ち直した。NY時間の値幅は0.0021ドル程度になった。週末の8月米雇用統計を前に様子見ムードも広がった。

 

NY原油先物市場は続伸:大型ハリケーンで原油生産などの懸念高まる

NY原油先物市場は67.67ドル-69.64ドルのレンジ相場となった。米ルイジアナ州フォーチョンに29日上陸した大型ハリケーン『アイダ』は勢力を弱めたものの、多くの地域で電気が使えず、水道施設が停止するなど影響が続いている。メキシコ湾の原油生産やガソリン供給が懸念され、原油先物は続伸した。アジア市場の序盤で69.64ドルまで買われた後、ロンドン市場の序盤で67.67ドルまで反落したが、ニューヨーク市場で69ドル台を回復した。通常取引終了後の時間外取引でも底堅い動きが続いた。

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:持ち高調整の売りが優勢

NY金先物市場は1810.10-1826.50ドルのレンジ相場となった。この日は注目の重要経済指標の発表はなく、米株の値動きも鈍いなど、全体的に手がかりが乏しい中、金先物も持ち高調整が中心となり、先週末の反動でやや売りが優勢となった。アジア市場の序盤で1826.50ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが増えたことで伸び悩み、ニューヨーク市場の後半にかけて1810.10ドルまで下落した。

 

米国債券市場は上昇:ポジション調整の売りが優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.20%で終了した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い1.28%で終了した。市場では『前週末のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のハト派的な講演を消化する動きが続いた』との指摘があった。 

 

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