FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:コーンNEC委員長が辞任するとの思惑

NYダウは9.36ドル高の24884.12、ナスダックは41.30ポイント高の7372.01で取引を終了した。欧米間の通商問題が懸念される一方、北朝鮮を巡る地政学リスクが和らいだことで一進一退の動きとなった。トランプ大統領が鉄鋼・アルミニウムへの関税導入を強行した場合、コーン国家経済会議委員長が辞任するとの思惑が報じられ下落に転じた。その後、ハイテク株を中心に再び上昇したが、関税への警戒感から上値の重い展開となった。VIX指数は18.73から18.36へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般ドルの上値が重い展開

ドル/円は、米朝関係改善を期待し一旦リスク選好のドル買いの動きが優勢となった。しかし、トランプ米大統領が先週発表した鉄鋼・アルミニウムの輸入関税計画を巡り意見が分かれ、発動された場合コーンNEC委員長が辞任する可能性が浮上するとリスク回避の円買いが強まった。その後、パーデュー上院議員が『トランプ大統領は輸入関税を修正することにオープン』との発言が報じられ、リスク警戒感が後退した。ユーロ/ドルは、ユーロ/円の急伸につれた買いが先行した。ユーロ/ポンドの上昇なども支えに12.420ドルまで上値を伸ばした。ただ、中盤以降は1.2400ドルを意識した持ち高調整の域を出なかった。

 

NY原油先物市場は上昇一服:貿易戦争に対する警戒感で上げ一服

NY原油先物市場は一時63.24ドルまで買われたが、トランプ政権は鉄鋼・アルミニウムに対する輸入関税を導入する可能性があり、貿易戦争に対する警戒感は消えていないことから、原油価格は上げ渋った。ただ、ユーロ高・ドル安に振れたことで、欧米の株式市場が安定したことから、押し目買いの興味は残された。

 

NY金・銀先物市場は反発:ユーロ高・ドル安を好感した買い

NY金先物市場は一時1339.90ドルまで買われた。外国為替市場でユーロ高・ドル安に振れたことや、貿易戦争拡大に対する警戒感は残されていることが買い材料となった。また、米国株が一時反落したことも金買いにつながった。トランプ大統領は『米国は輸入関税の適用以外の選択視はない』との見解を表明しており、リスク回避的な金買いが直ちに縮小する可能性は低いとの声もある。

 

米国債券市場では続落:好悪材料から売買交錯

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.89%で終了した。欧米間の通商問題が警戒される一方で、北朝鮮の非核化期待も台頭したことで売買が交錯した。

 

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