★米国株式市場は上昇:米FRBが当分緩和策を維持するとの見解から買い
NYダウは152.82ドル高の34786.35ドル、ナスダックは116.94ポイント高の14369.32ポイントで取引を終了した。6月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上に増加したことが好感され、寄り付き後は上昇した。しかし、過度の賃金インフレの高進も見られず、労働市場の過熱が示されなかったため米連邦準備制度理事会(FRB)が当分緩和策を維持するとの見解がさらに相場を押し上げ、引けにかけては上げ幅を拡大した。金利の低下でハイテク株も上昇した。独立記念日の連休を控えて、主要株式指数は史上最高値を更新して終了した。VIX指数は15.48から15.07へ低下した。
★NY外国為替市場:ドル高の調整からポジション調整のドル売り
ユーロ/ドルは、欧州時間にラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が経済回復に弱気な見方を示したことから全般ユーロ売りが先行した。6月米雇用統計で非農業部門雇用者数が85.0万人増と予想の70.0万人増を上回ったことが分かると、一時1.1808ドルの日通し安値を更新した。ただ、失業率と平均時給が予想より弱い内容となったことから、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。市場では『米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的金融緩和の縮小)の開始を早めるほどの内容ではない』と受け止められ、米長期金利の低下とともにドル売りが進み、一時1.1874ドルと日通し高値を付けた。
ドル/円は、米雇用統計発表直後は雇用者数の予想以上の増加を好感した買いが入り、一時111.60円付近まで値を上げたもののすぐに失速した。失業率と平均時給が予想より弱い内容だったことを受けて、『米金融当局がテーパリングを急ぐほどの内容ではない』と受け止められ、米金利の低下とともにドル売りが強まり、一時110.91円と日通し安値を更新した。市場では『6月30日のADP雇用統計を受けて進んでいたドル高に調整が入り、ドル全面安の展開となった』『米国の3連休を控えてポジション調整目的の売りが出た』との声も聞かれた。
★NY原油先物市場は小反落:OPECプラスの協議結果待ちで方向感は限定
NY原油先物市場は74.41銅r-75.62ドルのレンジ相場となった。2日に延期となった石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する『OPECプラス』の閣僚級会合の協議結果待ちムードが強い中、神経質な動きも方向感は限られた。サウジアラビアとロシアが8-12月に日量200万バレル程度の減産縮小や、過剰供給を避けるため減産期間を来年末まで延長することを提案したが、アラブ首長国連邦(UAE)が減産期間の延長に反対している。この日発表された6月米雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回る伸びを記録したことから、原油先物は75.62ドルまで買われた。失業率の上昇を受けて、一時74.41ドルまで反落したが、米国株式の反応を意識して時間外取引で75.49ドルまで戻した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比4基増加の376基となった。
★NY金先物市場は3日続伸:ドル高一服を意識した買い
NY金先物市場は1774.40-1795.90ドルのレンジ相場となった。強弱まちまちの米6月雇用統計を受けて早期テーパリング(量的金融緩和の段階的縮小)思惑が後退し、為替市場ではドル安が進み、ドル建ての金に買いが入った。金先物は雇用統計発表後に1795.90ドルまで買われており、一時1778.20ドルまで下げたが、時間外取引で1792.10ドルまで反発した。
★米国債券市場は続伸:米FRBが当分緩和策を維持するとの見解から債券買い
米国債相場で中期・長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.24%、米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い1.42%で終了した。6月米雇用統計が強弱入り混じる内容だったことから、『米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)を急ぐほどではない』と受け止められ、債券に買いが入った。なお、この日は独立記念日の前営業日で短縮取引だった。
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