FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:利益確定売りに押され上げ幅縮小

NYダウは9.02ドル高の34292.29ドル、ナスダックは27.83ポイント高の14528.34ポイントで取引を終了した。住宅価格指数が過去最大の伸びを記録したほか、6月消費者信頼感指数もパンデミック前の水準を回復するなど経済指標の強い結果を受けて、寄り付き後は上昇し、指数は一時180ドル上昇した。しかし、引けにかけて、月末、四半期末、半期末を控え利益確定の売りに押され、上げ幅を縮小した。ナスダック総合指数は小幅高ながら連日、史上最高値を更新して終了した。VIX指数は15.76から16.02へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の低下がドルの重石

ドル/円は、金や銅など貴金属相場が総崩れとなる中、欧州序盤からのドル高の流れが継続した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.50%台まで上昇したこともドル買いを促し、一時110.73円付近まで値を上げた。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し高値110.76円を上抜けることは出来なかった。月末・四半期末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けた円買いのフローが観測されると一時110.40円と日通し安値を更新した。米長期金利が低下に転じたことも相場の重石となった。もっとも、一目均衡表転換線が位置する110.42円がサポートとして意識されると下げ渋った。市場では『週末の6月米雇用統計をにらんで様子見ムードも強く、商いは低調だった』との声が聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、金属価格の下落を背景に、対資源国通貨中心にドル高が進むとユーロに対してもドル買いが先行した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て一時1.1878ドルと日通し安値を付けた。ただ、米長期金利が低下に転じると買い戻しが優勢になり、一時1.1912ドル付近まで下げ幅を縮める場面があった。

 

NY原油先物市場は小反発:エネルギー需要見通しへの期待感は強い

NY原油先物市場は71.97ドル-73.81ドルのレンジ相場となった。昨日はコロナのデルタ株の感染が拡大していることも嫌気され、4日ぶりに反落したが、エネルギー需要見通しへの期待感は強く、下値の堅い動きとなっている。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で原油在庫の減少が見込まれていることも、相場の支えとなった。ロンドン市場で71.97ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて73.81ドルまで反発した。ただ、需要増加の思惑はやや後退していること、ユーロ安が引き続き嫌気されていることから、通常取引終了後の時間外取引で一時72.71ドルまで反落した。

 

NY金先物市場は反落:ドル高・ユーロ安を嫌気した売り

NY金先物市場は1750.10-1779.20ドルのレンジ相場となった。米長期金利の上昇に伴いドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての金は割高感から売りに押された。週末に米雇用統計の発表を控え、米金融緩和策の早期縮小への警戒感も金の売りを後押し、一時約2か月半ぶりの安値水準となる1750.1ドルまで下落した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1750.10ドルまで下落。その後、1766.00ドルまで戻したが、ユーロ安ドル高が続いており、安全逃避的な金買いは抑制された。

 

米国債券市場は小幅続伸:債券残存期間長期化による買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは小幅続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.47%で終了した。良好な米経済指標などを受けて売りが先行したものの、月末・四半期末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入ると持ち直した。 

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