FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:セントルイス連銀総裁のタカ派発言受けリスク回避

NYダウは533.37ドル安の33290.08ドル、ナスダックは130.97ポイント安の14030.38ポイントで取引を終了した。セントルイス連銀のブラード総裁による『最初の利上げは2022年後半になる見通し』とのタカ派発言を警戒し、寄り付きから下落した。インフレ高進や早期の緩和縮小への警戒感に加え、株価指数先物、オプションなど4商品の清算日が重なるクアドラプル・ウィッチングで調整にも拍車がかかり、大幅下落となった。VIX指数は17.75から20.70へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドルは急騰後に金利低下で急落

ドル/円は、ブラード米セントルイス連銀総裁が『米連邦準備理事会(FRB)は必要であれば政策調整の準備をすべき』『最初の利上げは2022年後半になる見通し』などの見解を示したことが手掛かりとなり、NY勢の参入後は買いが先行し一時110.48円まで本日高値を更新する場面があった。ただ、その後は米10年債利回りが1.43%台まで低下した影響もあり、110.00円手前まで上値を切り下げる場面も見られた。 

 

米セントルイス連銀総裁の発言をきっかけにドル買いが強まった流れに沿って、一時1.1848ドルと4月6日以来の安値を更新した。その後は週末ということで1.1870ドル台を中心とするレンジ内でのもみ合いに転じたが、引けにかけてはじわりと上値が重くなった。

 

NY原油先物市場は反発:供給不足懸念から買い優勢

NY原油先物市場は69.87ドル‐71.82ドルのレンジ相場となった。NY午前はドル高になっていたことで、ドルで取引される原油先物は割高感から弱含んで取引されていた。しかしながら、石油輸出国機構(OPEC)関係者から今年の米国のシェールオイル供給の伸びが限定的との見解が出たことで、供給不足を懸念し原油価格は反発して引けた。 ニューヨーク市場の序盤にかけて69.87ドルまで下落したが、今年後半にかけて原油需要の増大が予測されたことで反転し、一時71.82ドルまで買われた。ただ、株安を嫌気して伸び悩み、時間外取引では71ドル台前半で推移した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比8基増加の373基となった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を嫌気した売りが優勢

NY金先物市場は1761.20-1797.90ドルのレンジ相場となった。ブラード・セントルイス連銀総裁の『最初の利上げは2022年後半になる見通し』との発言で、米2年債利回りが昨年4月以来の水準まで急騰したこともあり金先物価格は続落した。また、ドルが対オセアニア通貨で年初来高値を更新したほか、対欧州通貨でも軒並み買われたことで、ドルで取引される金先物は割高感もあり上値が抑えられた。ロンドン市場で1797.90ドルまで買われたが、ユーロ売り・米ドル買いが再び強まり、通常取引終了後の時間外取引で1761.20ドルまで下落した。 

 

米国債券市場は続伸:インフレ圧力抑制の思惑から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)1.44%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が高まるなか、先行きのインフレ圧力が抑制されるとの思惑から債券買いが入った。 

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