FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米FOMCを控え様子見ムード強まる

NYダウは13.36ドル高の34479.60ドル、ナスダックは49.009ポイント高の14069.42ポイントで取引を終了した。米金融緩和策の継続期待などを背景に買いが先行したものの、その後失速しマイナス圏に沈む場面があった。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まる中、方向感が出にくい面もあった。NY
ダウは高値圏での利益確定売りに押され、おおむねマイナス圏での推移となったが、引けにかけて下げ幅を縮小し、プラスに転じた。ナスダックは長期金利が安定して推移していることが追い風になった。VIX指数は16.10から15.65へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でややドル買い優勢

ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.47%台に上昇すると円売り・ドル買いが先行した。6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が86.4と予想の84.0を上回ったことも相場の支援材料となり、前日の高値109.80円を上抜けて一時109.84円まで値を上げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時90.61まで上昇した。なお、この日英南西部コーンウォールで開幕した先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、『財政出動を通して景気支援を継続する必要性でおおむね合意した』もよう。一部通信社が関係者の話として報じた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.2093ドルと日通し安値を付けた。市場では『週末を迎えたポジション調整目的のユーロ売りが出た』『欧州中央銀行(ECB)が10日の定例理事会で金融政策の現状維持を決めたことがユーロ売りを誘った』との声が聞かれた。 

 

ブラジルレアルは対ドルで一時5.1387レアルまで下落した。ドル全面高となった影響を受けて、新興国通貨が全般売られた流れに沿った。なお、ブラジル中銀は来週16日に金融政策委員会(COPOM)を開催する。市場では0.75%の利上げが予想されており、金融政策の部分的な正常化へのコミットメントを取り下げることで、より積極的な金融引き締めが示唆される可能性がある。

 

NY原油先物市場は続伸:IEAの需要増予測を好感した買い

NY原油先物市場は69.68ドル-71.24ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての原油の上値を圧迫するも、景気回復期待を背景としたエネルギー需要への期待が根強く、原油は続伸した。国際エネルギー機関(IEA)が公表した月報では、2022年末にはコロナ禍前の水準に回復すると予想し、需要を満たすためには産油量の拡大が必要になるとの見解が示された。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比6基増加の365基となった。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の反発とドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1876.10-1906.20ドルのレンジ相場となった。6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値の良好な結果もドル買いを後押し、為替相場でドル高・ユーロ安が進み、ドル建ての金は割高感から売りに押された。アジア市場で1906.20ドルまで買われたが、米長期金利の反発やドル高を嫌気して金先物の上値は重くなり、一時1876.10ドルまで反落した。 

 

米国債券市場は反落:週末のポジション調整目的の売り

米国債券市場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.45%で終了した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに週末を迎えたポジション調整目的の売りが出た。 

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