★米国株式市場はまちまち:様子見姿勢が強い中方向感の欠く一日
NYダウは30.42ドル安の34599.82ドル、ナスダックは43.19ポイント高の13924.91ポイントで取引を終了した。米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の縮小(テーパリング)時期を探るうえで重要な5月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見姿勢が強い中、方向感の欠く一日となった。ダウは高値を警戒する売りに押されたほか、長期金利の低下が金融株の重石に。午後に入り、プラスに転じる場面もあったが、前日の終値近辺でもみ合い、結局小幅に下落した。一方、ハイテク株にとっては長期金利の低下は追い風となり、ナスダックはおおむねプラス圏での推移。ハイテク株が相場を下支えした。VIX指数は16.42から17.07へ上昇した。
★NY外国為替市場:様子見ムードが強く方向感を欠く展開
ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.51%台まで低下したことが相場の重石となり、一時109.28円付近まで下押ししたものの、109.00-10円には11日期限のまとまった規模のオプションが観測されていることもあり、売り一巡後は下値の堅さが目立った。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の縮小(テーパリング)時期を探るうえで重要な5月米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控えて、様子見ムードが強く大きな方向感は出なかった。NY市場に限れば109.27-51円のレンジ取引だった。
ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったほか、ユーロ豪ドルなどユーロクロスの上昇につれた買いが入り、一時1.2193ドル付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値1.2194ドルを上抜けることは出来なかった。10日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会や米インフレ指標の発表を控えて様子見ムードが強く、大きな方向感は出なかった。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは軟調だった。対ドルでは一時3万1000ドル台と前日比で約10%の急落となったほか、対円では340万円近辺まで下落し約2週間ぶりの安値を更新した。米パイプライン運営のコロニアル・パイプラインがハッカーらに『身代金』として支払ったビットコインの大半を米当局が取り戻したことで、『政府のコントロールを受けない』との安心感が揺らぎ、売りにつながった。チャールズ・レティグ米内国歳入庁(IRS)長官が仮想通貨をめぐる規制導入の権限を議会に要請したことも嫌気された。
★NY原油先物市場は反発:米長期金利の低下を意識した買い
NY原油先物市場は68.47ドル-70.27ドルのレンジ相場となった。利食いの売りが先行するも、経済活動正常化に伴うエネルギー需要への期待が根強いことが引き続き支えとなり、約2年8カ月ぶりに70ドル大台を回復して取引を終えた。ニューヨーク市場の序盤にかけて68.47ドルまで下げたが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで反転した。通常取引終了後に70.27ドルまで買われている。
★NY金先物市場は3日ぶりに反落:1900ドル近辺では利益確定売りが優勢
NY金先物市場は1885.70-1906.90ドルのレンジ相場となった。米長期金利の低下を受けて、金利を生まない金は買いが先行するも、利益確定売りに押された。ただ、押し目では買い意欲も強く、小幅安で取引を終えた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1906.90ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことで1885.70ドルまで売られた。その後は、米長期金利の動向を意識した相場展開となり、1898.80ドルまで戻した後、1890ドル台でもみ合う状態が続いた。
★米国債券市場は反発:量的緩和の縮小観測の後退で買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.53%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)による早期の量的緩和の縮小(テーパリング)観測が後退する中、債券を買う動きが広がった。
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