★米国株式市場は上昇:経済正常化の進展を受けて買い優勢
NYダウは186.14ドル高の34393.98ドル、ナスダックは190.18ポイント高の13661.17ポイントで取引を終了した。ビットコインを始めとする暗号資産が買い戻されていることで投資家心理が改善して寄り付き後は上昇した。新型コロナウイルスの新規感染者数が大きく減少する中、経済正常化の進展を受けて景気敏感株が上げた。長期金利が一時、1.60%を下回るなど落ち着いて推移していることはハイテク株の買いを誘い、NYダウ・ナスダックともに終日堅調に推移した。VIX指数は20.15から18.40へ低下した。
★NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売りやや優勢
ユーロ/ドルは、欧州で新型コロナウイルス対策の行動制限を緩和する動きが広がる中、経済の正常化を期待したユーロ買いが先行した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.59%台に低下したこともドル売りを促し、一時1.2230ドルと日通し高値を付けた。ただ、前週半ばに上値を抑えられた1.2240ドル台がレジスタンスとして意識されると1.2205ドル付近まで伸び悩む場面もあった。
ドル/円は、一時108.98円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値109.00円が目先戻りの目処として意識されると失速した。NY勢の本格参入後は全般ドル売りが進んだ流れに沿って、一時108.70円付近まで下押しした。もっとも、日本時間夕刻に付けた日通し安値108.66円を下抜けることは出来なかった。一目均衡表基準線108.64円や前週末の安値108.61円もサポートとして意識された。なお、米国務省はこの日、新型コロナ感染拡大を踏まえて、日本への渡航を中止するよう勧告した。東京五輪・パラリンピックの開催予定日が近づく中、渡航警戒レベルを最高のレベル4に引き上げた。
メキシコペソは堅調だった。WTI原油先物価格が一時4%超上昇したことなどを背景に産油国通貨とされるメキシコの通貨ペソに買いが入った。ドルペソは一時19.8493ペソ、ペソ円は5.48円までペソ高に振れた。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がツイッターに『北米のビットコイン採掘者と話した』『北米のビットコイン採掘者は再生エネルギー使用データを公表へ』などと投稿すると買いが加速した。対ドルでは一時3万9900ドル台、対円では434万円近辺まで上昇する場面があった。
★NY原油先物市場は大幅続伸:需要増への期待感から買い優勢
NY原油先物市場は63.63ドル-66.14ドルのレンジ相場となった。米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が大きく減少し、経済正常化によるエネルギー需要増への期待感が更に強まった。また、イラン核合意に向けた協議の先行き不透明感が高まり、イラン産原油が国際市場に再流入する見方が後退したことも先物買いに繋がった。アジア市場の序盤で64ドル台に上昇し、ロンドン市場で64ドル台後半まで上げ幅を拡大。世界経済の正常化によって原油需要は増加するとの見方が強まり、通常取引終了後の時間外取引で66.14ドルまで一段高となった。
★NY金先物市場は小幅高:ユーロ高・ドル安を意識した買い優勢
NY金先物市場は1875.70-1887.90ドルのレンジ相場となった。為替相場がドル安・ユーロ高に振れ、ドル建ての金先物は割安感から買いが優勢に。ベラルーシを巡る地政学リスクの高まりも安全資産とされる金に資金を向かわせた。アジア市場で1887.90ドルまで買われた後、ロンドン市場の序盤にかけて1875.70ドルまで下げた。しかしながら、ニューヨーク市場では米長期金利の伸び悩みやユーロの反発を意識して主に1880ドル台で推移した。
★米国債券市場は上昇:ブレイナードFRB理事発言で買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.60%で終了した。ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事が『長期的なインフレ期待は安定しており、上振れが持続する可能性は低い』と述べたことなどを手掛かりに債券買いが入った。
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