★米国株式市場は下落:米法人税増税を警戒した売り優勢
NYダウは267.13ドル安の34060.66ドル、ナスダックは75.41ポイント安の13303.64ポイントとで取引を終了した。小売りの好決算を好感し、寄り付き後は上昇した。その後、米4月住宅着工件数が予想を下回ったほか、イエレン財務長官が演説で、バイデン大統領が提示しているインフラ計画を実施するため法人税制に改革が必要と増税を推進したため回復に警戒感が広がり、下落に転じた。根強いインフレ懸念や利益確定と見られる売りにおされ引けにかけてさらに下げ幅を拡大した。アップルやマイクロソフトなど主力ハイテク株への売りが続いたことも相場の重石となった。VIX指数は19.72から21.34へ上昇した。
★NY外国為替市場:明日のFOMC議事要旨公表控え様子見ムード
ユーロ/ドルは、対ポンド中心にドル安が進んだ流れに沿ってユーロ買い・ドル売りが先行した。4月米住宅着工件数などの米経済指標が予想より弱い結果となったこともドル売りを促し、一時1.2234ドルと2月25日以来の高値を付けた。市場では『欧州では新型コロナウイルス対策の制限緩和が続いており、経済正常化を期待したユーロ買いが入った』との声が聞かれた。2月25日の高値1.2243ドルがレジスタンスとして意識されると、いったんは伸び悩む場面もあったが、下押しは1.2199ドル付近にとどまった。
ドル/円は、ポンドやユーロなどに対してドル安が進むと、円に対してもドル売りが先行した。予想を下回る米住宅指標も相場の重石となり、一時108.84円と日通し安値を付けた。そのあとは108円台後半での狭いレンジ取引に終始した。市場では『明日公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4月27日-28日分)に注目が集まっており、様子見ムードが強まった』との指摘があった。
産油国通貨は軟調だった。WTI原油先物価格が一時3%超下落したことを背景に産油国通貨に売りが集まった。メキシコペソは対ドルで一時19.8690ペソ、対円で5.48円までペソ安に振れたほか、カナダドルは対米ドルで一時1.2081カナダドル、対円で90.19円まで値を下げた。
★NY原油先物市場は3日ぶりに反落:イランの核合意交渉報道で一時急落
NY原油先物市場は64.11ドル-67.01ドルのレンジ相場となった。ワクチン接種の進展や経済活動正常化に伴う景気回復期待や、為替相場でのドル安・ユーロ高などを手がかりに買いが先行したが、『イランの核合意交渉で進展があった』との一部報道を受けて需給緩和への思惑から6月限は一時64.14ドルまで急落した。ただ、その後はロシアのウリヤノフ在ウィーン国際機関常駐代表が『最終合意にはまだ時間がかかる』との見解を示したことを受けて買い戻しが入り、下げ幅を縮小して取引を終えた。アジア市場の終盤にかけて67.01ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では株安を嫌った売りが観測されており、64.11ドルまで反落した。通常取引収容後の時間外取引では主に65ドル台半ば近辺で推移した。
★NY金先物市場は4日続伸:強弱材料からもみ合い相場
NY金先物市場は1863.50-1875.90ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての金に割安感が生じ、買いが入り、6月限は一時1875.9ドルまで上昇した。ただ、約4カ月ぶりの高い水準まで上昇したことで利食い売りも入り、前日比小幅高で取引を終えた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1875.90ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが増えたことによって1863.50ドルまで反落した。イラン核合意で進展の可能性があることから、1864.00ドルから1870.60ドルの範囲内でもみ合う展開となった。
★米国債券市場は反発:米住宅指標の悪化を受けた買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.64%で終了した。予想を下回る米住宅指標や米国株相場の失速を受けて、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。
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