★米国株式市場は下落:米長期金利の上昇を嫌気した売り
NYダウは54.34ドル安の34327.79ドル、ナスダックは50.93ポイント安の13379.05ポイントで取引を終了した。インフレ高進への警戒感が根強いほか、前週末に大きく買われた反動で売りが先行した。高インフレが長引き、金融緩和が修正されるとの思惑から米長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすいハイテクなど高PER(株価収益率)株に売りが集まった。しかし、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が緩和縮小協議は時期尚早であるとの考えを再表明すると、引けにかけて下げ幅を縮小した。VIX指数は18.81から19.72へ上昇した。
★NY外国為替市場:新規手掛かり材料乏しくドル/円は小幅もみ合い
ドル/円は、ポンドや産油国通貨に対してドル安が進んだ影響を受けて、一時109.04円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は109.29円付近まで下げ渋った。そのあとは109円台前半での狭いレンジ取引に終始した。なお、この日発表の5月米NY連銀製造業景気指数は24.3と予想の23.7を上回った一方、5月NAHB住宅市場指数は83と市場予想通りの結果となった。
ユーロ/ドルは、『欧州中央銀行(ECB)が向こう数カ月で債券買い入れペースを鈍化させる』との観測が浮上する中、欧州長期金利の上昇とともにユーロ買いが先行し、一時1.2169ドルと日通し高値を付けた影響が残った。ただ、11日につけた直近高値1.2182ドルがレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。ユーロ/ポンドの下落につれた売りも出て、一時1.2135ドル付近まで上値を切り下げる場面があった。NY午後に入ると、1.21ドル台半ばで値動きが鈍った。
原油先物価格の上昇を背景に、産油国通貨のカナダドルやメキシコペソは堅調だった。米ドル/カナダドルは一時1.2061カナダドルまで下落したほか、米ドル/ペソは19.7634ペソまでペソ高に振れた。また、カナダドル/円は90.54円まで上昇し、ペソ/円は5.53円まで上値を伸ばした。
★NY原油先物市場は続伸:欧米での経済正常化への期待広がる
NY原油先物市場は64.83ドル-66.43ドルはレンジ相場となった。インドや日本などアジア地域でコロナ感染の拡大が続いているものの、欧米ではワクチン普及が進み、規制緩和が進んでおり、経済活動正常化に伴うエネルギー需要への期待が強く、原油相場は堅調な動きが続いている。ニューヨーク市場の序盤に64.83ドルまで下げたが、まもなく反転し、時間外取引で66.43ドルまで一段高となった。
★NY金先物市場は3日続伸:リスク回避の金買い
NY金先物市場は1841.10-1869.30ドルのレンジ相場となった。米株が反落するなど、投資家のリスク回避姿勢を背景に逃避資産の金に買いが入り、6月限は中心限月として4カ月ぶりの高い水準となった。インドや日本などアジア地域でコロナ感染の拡大が続いていることも、金の買いを後押しした。アジア市場での取引開始後に1841.10ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場で上げ幅は拡大した。一時1869.30ドルまで一段高となった。また、中東情勢の悪化を意識した安全逃避的な買いが入った。
★米国債券市場は3営業日ぶりに反落:良好な米経済指標受け売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.65%で終了した。5月米NY連銀製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて、債券売りが出た。
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