FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米経済正常化への期待高まり買い優勢

NYダウは164.68ドル高の35200.67ドル、ナスダックは13.58ポイント高の14052.34ポイントで取引を終了した。中国の1-3月期国内総生産(GDP)が過去最大の伸びを示し世界経済の強い回復期待が強まり、寄り付き後は上昇した。新型コロナウイルスワクチンの普及で米経済正常化への期待が高まり、景気敏感株や消費関連など経済再開の恩恵を受ける銘柄に買いが集まった。今週から本格化した米企業決算が軒並み良好な内容となっていることも買い安心感につながった。引けにかけて上げ幅を拡大し、NYダウは連日で史上最高値を更新して引けた。VIX指数は16.57から16.25へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は新規材料難から方向感出ず

ユーロ/ドルは、米長期金利の指標である米10年債利回りが一時1.5499%前後まで低下したタイミングでユーロ買い・ドル売りが強まり、一時1.1995ドルと3月4日以来の高値を付けた。市場では『イタリアの経済対策などを受けて、景気刺激策に期待感が広がった』との声も聞かれた。ただ、節目の1.2000ドルに接近した場面では戻り売りなどが出たためNY市場では伸び悩む展開になった。ユーロ/ポンドの下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て、1.1973ドル付近まで下押しする場面があった。なお、この日発表の3月米住宅着工件数/建設許可件数は予想を上回った一方、4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となったため、相場の反応は限られた。 

 

ドル/円は、新規の手掛かり材料に乏しい中、109.00円に観測されているオプションの存在が意識されて大きな方向感は出なかった。NY時間の安値は108.73円、高値は108.90円で値幅は17銭程度だった。市場では『日米首脳会談の結果を見極めたい』との声も聞かれた。 

 

メキシコペソは底堅い動きだった。米財務省が公表した半期為替報告書では『為替操作国』の指定はゼロとなったが、『監視リスト』には中国や日本などが掲載され、前回まで入っていなかったメキシコが追加された。これを受けて、ペソは対ドルで一時19.9923ペソ、対円で5.44円まで売られる場面があった。ただ、世界的な株高に伴うリスク選好の地合いを受けて、ペソ売りは長続きしなかった。

 

NY原油先物市場は5日ぶりに反落:原油需要増を期待した買い継続

NY原油先物市場は62.88ドル-63.94ドルのレンジ相場となった。世界のエネルギー需要増を期待した買いの流れは継続され、時間外では約1カ月ぶりの高値となる63ドル後半まで上値を伸ばした。NY勢の本格参入後、週末を控えた持ち高調整売りに押されて前日比マイナスで引けるも、終値ベースでの週間上昇率は6.4%を記録した。アジア市場で63.94ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことによって、ニューヨーク市場の中盤にかけて62.88ドルまで下落した。ただ、米国株高を意識して下げ幅は縮小した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比7基増の344基になった。

 

NY金先物市場は続伸:ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1760.30-1780.20ドルのレンジ相場となった。前日の大幅高の地合いを引き継ぎ買いが先行した。米長期金利は下げ渋ったものの、一時1.55%近辺まで低下したことや、為替がドル安で推移していることもドル建ての金先物の支えとなり、2月25日以来の高値を更新し底堅いまま引けた。 

 

米国債券市場は反落:米経済正常化への期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.58%で終了した。新型コロナウイルスワクチンの普及で米経済正常化への期待が高まり、安全資産とされる米国債に売りが出た。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ