FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米景気回復期待から買い優勢

NYダウは373.98ドル高の33527.19ドル、ナスダックは225.49ポイント高の13705.59ポイントで取引を終了した。前週末発表の3月米雇用統計や本日発表の3月米ISM非製造業指数が良好な内容となったことを受けて、米景気の回復期待が高まった。米長期金利が落ち着いた動きとなったことが好感されて、主力ハイテク株にも買いが入った。VIX指数は17.33から17.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル売り優勢

ユーロ/ドルは、連休明けの米国株相場が上昇して始まり、史上最高値を更新するとリスク選好のドル売りが先行した。前週末の高値1.1786ドルを上抜けて一時1.1820ドルと3月25日以来の高値を付けた。なお、3月米サービス部門・総合PMI改定値は速報値から上方修正され、3月米ISM非製造業指数は63.7と予想の58.5を上回ったものの、相場の反応は鈍くドル売りの流れが継続した。

 

ドル/円は、米国株相場の上昇を背景にリスク選好のドル売りが先行した。前週末の安値110.38円を下抜けて一時109.93円まで下げ足を速めた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時92.54と3月25日以来の安値を付けた。ただ、109円台では押し目を拾いたい向きも多く、売り一巡後は110円台前半で下げ渋った。市場では『ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測された』との指摘もあり、一時110.25円付近まで下げ幅を縮める場面があった。なお、イエレン米財務長官はこの日、過去30年にわたる法人税率引き下げ競争に終止符を打つため、G20に『法人税に世界的な最低税率を設定することで合意するよう働きかけている』と発言した。一方、コロナ禍勝利宣言はまだできないとして、『強力な財政支援策を尚早に引き揚げないよう呼び掛ける』と述べた。

 

NY原油先物市場は大幅反落:イランの供給拡大懸念で売り優勢

NY原油先物市場は57.63ドル-61.50ドルのレンジ相場となった。先週末に発表された米雇用統計が堅調な内容になり、米景気回復によるエネルギー需要増加期待で買われる場面もあったが、イランの供給拡大懸念で売りに押された。市場は6日に開催される米国の核合意復帰をめぐる協議の行方に注目が集まっている。石油輸出国機構(OPEC)プラスの会合で増産が決定されたが、需要増加の思惑は後退しており、ニューヨーク市場で一時57.63ドルまで下落した。米国株高を意識した買いは一部にとどまった。

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:米国株高が意識され伸び悩み

NY金先物市場は1721.60-1734.40ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての金に割安感から買いが入るも、米国株が大幅高になるなどリスク選好ムードが強いことが安全資産とされる金に売り圧力がかかり、方向感が鈍い動きとなった。アジア市場の終盤にかけて1721.60ドルまで下落した後、ユーロの反発を受けて金先物は反転し、一時1734.40ドルまで買われた。しかしながら、米国株高を嫌気して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では1728ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:利益確定の買い戻し

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.70%で終了した。前週末発表の3月米雇用統計や本日発表の3月米ISM非製造業指数が良好な内容となったことを受けて債券売りが先行したものの、そのあとは利益確定の買いが入り持ち直した。市場では『4月は日本の機関投資家の新年度入りに当たり、期初計画に基づいた買いが入りやすい』との声も聞かれた。

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