FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米景気回復が早まるとの見方の買い継続

NYダウは174.82ドル高の32953.46ドル、ナスダックは139.84ポイント高の13459.71ポイントで取引を終了した。3月NY連銀製造業景気指数が2018年以来の高水準に回復したため、寄り付き後上昇した。バイデン政権が増税を検討しているとの報道が警戒され一時下落に転じたものの、米追加経済対策の成立と新型コロナウイルスワクチン普及で、景気回復が早まるとの見方からこの日も買いが継続した。ただ、欧州諸国で英アストラゼネカ製のワクチン接種を中断する動きが相次ぐと、欧州の接種状況を巡る懸念が高まりマイナス圏に沈む場面があった。連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控え、長期金利が伸び悩んだためハイテク株も上昇した。VIX指数は20.69から20.03へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:日米金融政策会合を控え様子見ムード強い

ドル/円は、今週予定されているFOMCや日銀金融政策決定会合を前に様子見ムードが広がった。NY時間の安値は109.03円、高値は109.25円で値幅は22銭程度だった。なお、3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は17.4と予想の14.5を上回ったものの、相場の反応は限られた。 

 

ポンド/ドルは、ポンド/ドルは一時1.3853ドルと日通し安値を付けたほか、ユーロ/ポンドは0.8600ポンドまでユーロ高・ポンド安が進んだ。ポンド/円も一時151.20円と本日安値を更新した。ドイツ、イタリア、フランスが英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの接種を一時停止すると発表したことがポンド売りを誘った。同社の新型コロナワクチン接種後に血栓症などの副作用の事例が報告されていることを受けて、欧州では複数の国が接種中止に踏み切っている。

 

ユーロ/ドルは、欧州が再び新型コロナの猛威に見舞われていることがユーロの重しとなり、一時1.1911ドルと日通し安値を付けた。欧州諸国で英アストラゼネカ製のワクチン接種を中断する動きが相次ぐと、欧州の接種状況を巡る懸念が高まり欧米株価が一時軟調に推移した。リスク回避のドル買いが入った。市場では『数カ月にわたり厳しいロックダウン(都市封鎖)を敷いてきたにもかかわらず、欧州では総じて感染が再拡大している』との指摘があった。もっとも、16-17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから、大きな方向感は出なかった。 

 

NY原油先物市場は小幅安:ドル高を意識した売り優勢

NY原油先物市場は64.13ドル-66.40ドルのレンジ相場となった。中国の良好な経済指標の結果を受けて、エネルギー消費大国である中国の景気回復が順調に進んでいることが好感され、買いが先行したが、利食い売りに押された。また、為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となったことも、ドル建ての原油の上値を圧迫した。アジア市場の序盤で66.40ドルまで買われたが、その後はドル高を意識した利食い売りが強まり、反落した。ニューヨーク市場の中盤にかけて64.13ドルまで下げ幅は拡大した。ただ、欧米株高を意識した買いも入っており、一時65.54ドルまで戻した。

 

NY金先物市場は小幅高:インフレヘッジ目的の買い優勢

NY金先物市場は1719.20-1733.20ドルのレンジ相場となった。先週にバイデン米政権の追加経済対策案が成立し、先行きの物価上昇圧力への警戒感が高まっており、インフレヘッジ目的の買いが優勢となった。アジア市場で1719.20ドルまで買われたが、米長期金利の伸び悩みを意識した買いが入ったことで金先物は反転。ニューヨーク市場の序盤にかけて1733.20ドルまで買われた。ただ、その後は主要通貨に対するドル買いが優勢となっていることや、欧米株高を嫌気して上げ渋った。

 

米国債券市場は3営業日ぶりに反発:イベント控え持ち高調整の買い

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.60%で終了した。16-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に持ち高調整目的の買いが入った。

 

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