FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで6月2日の米国株市場を先取り!

2020/06/02/10:36:59

 

★NY株式市場では、三指数は全て上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは三指数とも前日比で縮小(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割高)した。米長期金利はこのところ0.6%台で推移しており、イールドスプレッドの縮小を抑制している。白人警官による黒人暴行死への抗議デモが全米で広がっていることを受けて売りが先行した。また、米中関係の悪化懸念がくすぶっていることも相場の重石となり、一時160ドル超下げた。ただ、全米各州が経済活動を段階的に再開し、米景気が回復するとの期待は根強く、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。イールドスプレッドからは、三指数とも割安感は薄れてきている。そのため、リスク回避の材料が出ると利益確定売りが出やすい。また、米企業の業績下方修正により、PERが上昇しやすく三指数ともに平均値を大きく上回っているため、割安感がさらに薄まる可能性が高い。

 

今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、景気後退は避けられないほか、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されてきており、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は27.51から28.23へ上昇した。VIX指数が20台後半で推移していることで、リスク回避の動きは継続している。未だにVIX指数が高水準で推移していることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。VIX指数が20を割ってくると市場に落ち着きが出たことになる。米中関係の悪化懸念も高まり始めていることは、株式市場の売り材料になりやすい。

 

NYダウは、上向きの5日SMAの25,360ドルと100日SMAの25,316ドルがサポートとなり下支えする展開となっている。下値では上向きの10日SMAの24,912ドルや25日SMAの24,324ドルがサポートラインとして意識される。さらに、2月12日高値29,569ドルと3月23日安値18,214ドルの半値戻し23,891ドルを上回ったことでサポートとして意識される。ただ、イールドスプレッドからは割安感が払しょくされていることから、200日SMAの26,295ドル近辺が戻り上値目処として意識される。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.328 %

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・5月29日:▲3.484%⇒6月1日:予想▲3.464%(前日比で縮小)

 

6月1日のNYダウは反発したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.328%から+0.136%と平均値より上昇かい離していることで割安になっている。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.762%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.638%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.077%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.553%下回った。白人警官による黒人暴行死への抗議デモが全米で広がっていることを受けて売りが先行した。また、米中関係の悪化懸念がくすぶっていることも相場の重石となり、一時160ドル超下げた。ただ、全米各州が経済活動を段階的に再開し、米景気が回復するとの期待は根強く、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.769%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・5月29日:▲3.118%⇒6月1日予想▲3.099%(前日比で縮小)

 

S&P500が続騰したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.769%から+0.330%と平均値より上方かい離していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.770%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.903%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.080%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.400%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.123%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.812%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・5月29日:▲1.923%⇒6月1日予想▲1.902%(前日比で縮小)

 

NASDAQが続騰したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.812%から+0.090%平均値より上方かい離していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.277%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.481%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.596%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲0.901%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.192%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは一時より半分以下まで縮小してきている。また、2.0%台割れまでイールドスプレッドが縮小してきたことで、割安感はほぼ払しょくされている。ただ、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き戻り基調となりやすい。一方で、米中関係の悪化懸念も高まってきており、再び下値模索の可能性も残る。さらに、米国内では抗議デモの拡大と暴徒化しており、トランプ政権のリスク要因となる。三指数の中での割安感が払しょくしている。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数ともに上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは三指数ともに縮小した。全米各州が経済活動を段階的に再開し、米景気が回復するとの期待は根強く、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。今後も新型コロナウイルス感染報道や米中対立激化懸念、中東情勢、原油価格の変動、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続く。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

東京金60分足ではもみ合いながら出来高膨らむ!

2020/06/02/08:16:00

 

★5月26日以降の東京金60分足では、心理的な節目の6,000円近辺で240時間SMA(茶線)を挟んでもみ合う展開が継続している。高値圏で推移しているため、上値が重くなると利益確定売りが出てくる一方で、下値では押し目買いが入る動きとなっている。

 

NY金先物市場は1737.60-1761.00ドルのレンジ相場となった。底堅い株式市場を背景に安全資産とされる金は利益確定売りが先行した。もっとも下値の堅さを確認すると、NY午後にかけては下げ幅を縮小した。5月米ISM製造業景気指数が市場予想をやや下回ったことも相場の支えとなった。1日のアジア市場で1761.00ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では売買が交錯し、伸び悩んだ。利益確定を狙った売りが観測された。 

 

価格帯別出来高では、高値圏でもみ合いながらも出来高が膨らんでいることから、底堅い展開が続いている。ただ、下値でも出来高が多い価格帯があることから、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方から緩やかに低下傾向となっているほか、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも%DがSlow%Dを下抜け両線とも緩やかに下向きとなっている。そのため、短期的には緩やかな下落調整場面となっている。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,968円や10日SMAの5,991円を上抜けしていることから、上昇基調が継続している。また、25日SMAの5,936円が強いサポートラインとして意識されており、下値も堅い展開となっている。NY金も1,750ドル前後と高値圏で推移していることで、利益確定売りが出やすい一方で、下値では底堅い展開が続いている。為替市場では、108円台の上値の重さが意識されている一方で、107円台前半ではドル買いも入りやすい展開が続いている。ドル/円は相場はこう着相場が続いているおり、方向感を欠く展開となっている。そのため、一度動き出すと大きな動きになりやすい。

本日の注目点は、心理的節目の6,000円や10日SMAと5日SMAを維持出来るかが焦点となる。一方で短期的には上昇基調にあるため、5月19日高値6,133円を試す展開になるかが注目される。米中関係悪化懸念や米国内に広がる抗議デモなどがリスク回避の金買い材料となりやすい。

カテゴリー: ホットニュース

朝の市場コメント!

2020/06/02/07:37:26

米国株式市場は上昇:経済活動再開から景気回復期待で買い優勢

NYダウは91.91ドル高の25475.02、ナスダックは62.18ポイント高9552.05ポイントで取引を終了した。白人警官による黒人暴行死への抗議デモが全米で広がっていることを受けて売りが先行した。また、米中関係の悪化懸念がくすぶっていることも相場の重石となり、一時160ドル超下げた。ただ、全米各州が経済活動を段階的に再開し、米景気が回復するとの期待は根強く、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。VIX指数は27.51から28.23へ上昇した。

 

NY外国為替市場:様子見ムード強くドル/円相場はこう着

ドル/円は、欧州市場では『中国が米国産大豆の一部輸入を停止する可能性』との報道を受けて一時107.39円と日通し安値を付ける場面もあったが、NY市場では値幅の狭いレンジ取引に終始した。ポンド/円などクロス円の上昇につれた買いが入った半面、対ポンドなどでのドル売りが相場の重石となりドル円自体は方向感が出なかった。米国内で広がる抗議デモの行方や米中関係を巡る続報を待ちたいとの見方から様子見ムードが強まった面もあった。なお、この日発表の5月米ISM製造業景気指数は43.1と予想の43.5を若干下回った一方、4月米建設支出は前月比2.9%低下と予想の6.0%低下を上回った。

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/豪ドルやユーロ/カナダドルなどユーロクロスの下落につれた売りが出て、一時1.1101ドル付近まで下押しする場面もあったが、欧州株高や米国株の持ち直しを背景にリスク・オンのドル売りが出ると1.1140ドル付近まで強含んだ。ただ、3月30日の高値1.1163ドルがレジスタンスとして意識されたため、戻りは限られている。

 

NY原油先物市場は反落:石油需要回復の鈍化懸念から上値重い

NY原油先物市場は34.27ドル-35.90ドルのレンジ相場となった。ミネアポリスの黒人男性・暴行死を巡り全米各地で抗議デモが拡大し、一部で暴徒化したため、経済活動の本格再開が遅れるとの懸念が広がった。石油需要の回復鈍化も危惧され、原油先物は売りが先行した。もっとも、『石油輸出国機構(OPEC)プラス』会議を控えて協調減産の思惑は根強く、引けにかけては下げ幅を大きく縮めた。 

 

NY金先物市場は小幅に反落:利益確定売りが重石

NY金先物市場は1737.60-1761.00ドルのレンジ相場となった。底堅い株式市場を背景に安全資産とされる金は利益確定売りが先行した。もっとも下値の堅さを確認すると、NY午後にかけては下げ幅を縮小した。5月米ISM製造業景気指数が市場予想をやや下回ったことも相場の支えとなった。1日のアジア市場で1761.00ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では売買が交錯し、伸び悩んだ。利益確定を狙った売りが観測された。 

 

米国債券市場は小反落:景気回復期待の株高を嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.66%で終了した。経済活動の再開に伴う景気回復期待から株価が上昇すると、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。ただ、米中対立への懸念や白人警官による黒人暴行死への抗議デモの広がりを受けて、下値は堅かった。 

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