FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:寄り付き後から米企業決算を好感した買い

NYダウは754.44ドル高の31827.05ドル、ナスダックは353.10ポイント高の11713.15ポイントで取引を終了した。予想を上回った企業決算を好感した買いに、寄り付き後は上昇した。疾病管理予防センター(CDC)がクルーズ船での新型コロナ感染件数を監視するプロブラムを終了したため旅行関連株中心に買いが広がり、一段の上げに繋がった。ロシアの国営ガス会社がパイプライン、ノルドストリーム1を通じた欧州への天然ガスの輸出を再開するとの報道で、世界経済への悲観的見方も後退し相場の上昇をさらに支援し、引けにかけて主要株式指数は一段高となった。前日に予想を上回る決算を発表したゴールドマン・サックスへの買いが続いたことも相場の支援材料。1銘柄でダウ平均を116ドルほど押し上げた。VIX指数は25.30から24.50へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドル下支え

ユーロ/ドルは、ロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン『ノルドストリーム1』経由のロシア産ガスの供給は定期メンテナンスが終了する21日に再開される見通しとの一部報道が伝わると、投資家心理が改善しユーロ買いが入った。21日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会で0.50%利上げ期待が高まっていることも相場の支援材料となった。市場では『前週、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を割り込み、約20年ぶりの安値を更新したあとだけに、重要イベントを控えたポジション調整目的の買いが入った』との指摘があった。もっとも、NY市場では1.02ドル台前半から半ばでのもみ合いに終始した。米10年債利回りが3.03%台まで上昇したことなどが相場の重しとなり、欧州時間に付けた日通し高値1.0269ドルを上抜けることは出来なかった。

 

ドル/円は、一時137.32円と日通し安値を付けたものの、一目均衡表転換線が位置する137.37円がサポートとして意識されるとじりじりと下値を切り上げた。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て、一時138.24円付近まで値を上げた。20-21日の日銀金融政策決定会合では大規模な金融緩和策の維持が見込まれる中、米国株相場の大幅高を背景に円売りが出やすい面もあった。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:株高を意識した買いが強まる

NY原油先物市場は96.52ドル-100.99ドルのレンジ相場となった。欧州中央銀行(ECB)の0.50%利上げ思惑が高まったことを受け、外国為替市場では対ユーロなどでドル売りが進行した。ドル建てで決済される原油の割安感を意識した買いが入った。また、需給ひっ迫懸念が根強いことも引き続き相場を下支えした面がある。アジア市場で100ドル台に上昇した後、ニューヨーク市場の序盤にかけて96.52ドルまで下げたが、需給ひっ迫の思惑は後退せず、ニューヨーク市場の後半にかけて株高などを意識して100.99ドルまで値を上げる場面があった。通常取引終了後の時間外取引でも100ドル台を維持した。

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:米長期金利上昇と株高が上値の重し

NY金先物市場は1702.60-1716.50ドルのレンジ相場となった。外国為替市場では対ユーロなどでドル安が進み、ドル建てで取引される金の割安感を意識した買いが入った。もっとも、今週は日銀や欧州中央銀行(ECB)などの金融政策発表が控えていることもあり、積極的に持ち高を傾ける展開にもならなかった。アジア市場で1702.60ドルまで下げたが、ユーロ高を意識してロンドン市場で1716.50ドルまで反発した。ただ、ニューヨーク市場では米長期金利の上昇や株高を受けて利食い売りが観測されており、通常取引終了後の時間外取引で1708.00ドルまで下げる場面があった。

 

米国債券市場は続落:欧州債券下落に連れた売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)3.24%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い3.02%で終了した。独国債など欧州債相場が下落したことを受けて米国債にも売りが波及した。米国株相場の上昇も相場の重しとなった。 

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