FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では7,700円を意識!

 

★6月29日以降の金標準先物の60分足では、雲の下限を下抜けると加速的な下落となった。一旦心理的節目となる7,700円がサポートとして意識されるも、下抜けると一転してレジスタンスとし意識される展開になっている。各SMAも緩やかに下向きになっており、下落基調が明確になってきた。寄り付き直後に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。また、NY時間帯でも雲のネジレがある。

 

NY金先物市場は1763.00-1813.10ドルのレンジ相場となった。欧米株価は軟調な動きを見せたが、リスク回避の金の買戻しには動かず6日続落した。ドルが対ユーロで2002年以来、カナダドルやポンドに対しては2020年以来となるドル高に動き、ドルで取引される金先物は割高感となったことも重しになった。アジア市場で1813.10ドルまで戻したが、ユーロ安を受けて換金目的の売りが強まり、ニューヨーク市場で1763.00ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では1765ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、7,700円を挟んで急速に出来高が膨らんだことで、一旦下げ止まる展開となった。しかし、徐々に上値が重くなっていることから、買いが継続的に入るかが焦点になる。また、戻り場面では、上値に出来高が多いことから、戻り上値の重しになりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でMACDの下落の勢いが鈍化してきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、売られ過ぎ過熱感が強い。ただ、明確な下落トレンドが発生しているうちは、低水準横ばいで推移しやすい。寄り付き後の動向が注視される。

 

金標準先物の日足では、サポートとして意識される75日SMAの7,753円を下抜けしてきており、下押しバイアスが強いことを示している。NY金先物市場では、米長期金利の低下よりもドル高が嫌気され換金売りが強まった。そのため、心理的節目となる1,800ドルを割る展開になっている。ただ、世界的な景気減速懸念も強まっていることから、換金売りが一巡すると再び買いが強まる可能性もある。外国為替市場では、リスク回避と米長期金利の低下による円買いがドルの上値を抑える展開になっている。ただ、日米金融政策の方向性の違いから深押しする展開にはなり難い。

本日の注目点は、75日SMAを下抜けしたことから、100日SMAの7,594円がサポートとして意識され下げ止まるかが焦点になる。また、60分足では寄り付き直後には雲ネジレがあることから、相場が動意つくかが注目される。

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