FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国市場は独立記念日で休場

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:ドル/円は金融政策の方向性の違いを意識したドル買い

ドル/円は、米国市場が独立記念日で休場だったため、市場参加者が減少し商いは低調だったが、今後も金融引き締めを積極的に進めるとの観測が強まる米連邦準備理事会(FRB)と大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ドル買いが優勢となり、一時135.77円と日通し高値を付けた。ただ、前週末の高値135.99円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

 

ユーロ/ドルは、欧州長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0463ドルまで上昇した影響が残った。ただ、NY市場に限れば上値の重さが目立った。インフレ高進と欧州中央銀行(ECB)の金融引き締めがユーロ圏経済の成長を鈍化させるとの警戒感は根強く、買い一巡後は徐々に弱含み、一時1.0417ドル付近と週明け早朝取引で付けた日通し安値に面合わせした。なお、ナーゲル独連銀総裁はECBの新たな危機対応ツールの使用に対して警告したうえで、『ECBはインフレ対応に焦点を当てるべきであり、そのためには現在想定されている以上の利上げが必要になるかもしれない』などと述べたほか、デギンドスECB副総裁は『ここ数カ月、インフレ圧力が拡大』『インフレを取り巻くリスクは上向き』などと語った。

 

円相場は企業想定と足もととのズレが大きい:日銀短観

日銀は4日、企業が2022年度に想定している円ドル相場に関する調査結果を発表した。今春から続く円安傾向を受け、平均は3月の前回調査に比べ7円03銭円安ドル高の1ドル=118円96銭となった。ただ足元で一時1ドル=137円台まで進んだ約24年ぶりの円安ドル高水準とは大きなずれがあり、業績を揺さぶるリスクになりそうである。
日銀は、1日に公表した6月の企業短期経済観測調査(短観)の一環として、企業が想定する円ドル相場を業種別に調べた。全国9313社を対象に期間は5月30日から6月30日。それによると、平均は製造業が118円60銭、非製造業が120円09銭だった。

 

インフレ深刻化でトルコリラ売りに押される

トルコの6月CPIは前年比78.62%で5月の73.5%を超え24年ぶり高水準、PPIの前年比は138.31%で5月の132.16%からさらに悪化した。外貨保有企業への融資規制発表で6月24日から27日へ急伸したものの勢いは続かず再びリラ売りの勢いに押される展開となった。

 

今週の為替市場では米国経済指標をにらむ展開

今週の米国市場では、重要な経済指標が相次ぐ。前週は最新6月分のISM製造業景況指数が悪化となっており、今週は6日のISM非製造業指数や8日の雇用統計などで減速が警戒される。米指標が下振れとなった場合、初期反応としてはドル安が意識される。一方で指標悪化の場合、2次反応としては利上げ効果の発揮やインフレ抑制の兆候が着目され、米国株の上昇が支援される。リスク選好により、クロス円の主導で全般的な円安と外貨高が後押しされる可能性も無視できない。反対に米指標が底堅さを示すと、改めてFRBの引き締め長期化が警戒される。短期的なドル高場面があっても、米国株安とクロス円主導での円高余地を秘めている。

 

主要国が12ヵ月間で景気後退入りし世界経済同時減速懸念:野村HD

日本を含め、多くの主要国が向こう12カ月間にリセッション(景気後退)入りし、世界経済は同時減速に陥る。野村ホールディングスのエコノミストらが各国・地域の政策引き締めや生計費上昇を背景に予想した。同社チーフエコノミスト、ロブ・スバラマン氏らはリポートで、ユーロ圏と英国、日本、韓国、オーストラリア、カナダが米国とともにリセッション入りすると予想。インフレ抑制の信頼回復を目指す複数の中央銀行は引き締めし過ぎて失敗する公算が大きいとして、2023年には利下げに転じるとの見通しも示した。米国とユーロ圏は23年に1%のマイナス成長になるとの見通しを示した。豪州とカナダ、韓国など中規模の経済国は金利上昇が住宅バブルの崩壊を引き起こせば予想以上に深刻なリセッションに陥るリスクはあると予想。中でも韓国は今年7-9月期に2.2%のマイナス成長に陥ると予測した。日本は政策支援の継続と経済再開の遅れを背景に、他国と比べリセッションが最も軽微になるという。  

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ