★米国株式市場はまちまち:トリプルウィッチングを巡る取引で上下に振れる展開
NYダウは38.29ドル安の29888.78ドル、ナスダックは152.25ポイント高の10798.35ポイントで取引を終了した。連日の下げで行き過ぎ感からの買戻しに、寄り付き後は上昇した。金利が再び上昇したことや原油価格の下落が警戒され重しとなったほか、連休を控えた調整や株価指数先物、オプション、個別株オプションの3つのデリバティブ取引の決済が重なるトリプルウィッチングを巡るテクニカルな取引に終日上下に振れ、NYダウは小幅安で終了した。ハイテクは前日に約1年9カ月ぶりの安値を付けたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。VIX指数は32.95から31.13へ低下した。
★NY外国為替市場:日米金融政策の方向性の違いを意識した円売り
ドル/円は、米10年債利回りが3.3110%前後まで上昇したことをきっかけに全般ドル買いが先行し、一時135.42円まで上値を伸ばした。日銀が大規模緩和を継続する方針を決めたことで、日米金融政策の方向性の違いを意識した円売り・ドル買いも出やすかった。ただ、15日に付けた約24年ぶりの高値135.59円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米国の3連休を控えた週末とあって、積極的にポジションを一方向に傾けづらい面もあったようだ。なお、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁 は『7月会合で0.75%の利上げを支持する可能性』と述べたほか、『7月会合後は物価抑制まで0.50%の利上げを継続することが賢明』との考えを示した。一方、ジョージ米カンザスティ連銀総裁は今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げに反対した理由について『大幅利上げがバランスシートの縮小開始と重なれば、政策の不確実性が増大すると考えた』と説明した。
ユーロ/ドルは、欧州債利回りが低下した一方、米国債利回りが上昇したため、欧米金利差の拡大を意識したユーロ売り・ドル買いが出でて、一時1.0445ドルと日通し安値を更新した。ただ、引けにかけては週末を控えたポジション調整目的の買いが入り、1.0503ドル付近まで下げ渋った。
★NY原油先物市場は大幅に反落:世界経済の減速を警戒した売り
NY原油先物市場は106.40ドル-116.58ドルのレンジ相場となった。各国中銀による利上げが世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念から売りが優勢になった。外国為替市場でのドル高もドル建てで取引される原油にとっては売り材料となった。 ロンドン市場の中盤にかけて116.58ドルまで買われたが、ドル安が一服したことや、世界経済の減速が警戒されたことで供給不安は後退し、通常取引終了後の時間外取引で一時106.40ドルまで下落した。
★NY金先物市場は3営業日ぶりに反落:連休控え利益確定売り優勢
NY金先物市場は1836.10-1961.50ドルのレンジ相場となった。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げにより、米景気減速懸念が高まるとの見方から安全資産とされる金には買いが入る場面があった。ただ、米国の3連休を前にこの日は利益確定の売りが優勢となった。アジア市場の序盤で1861.50ドルまで買われたが、ドル売りが縮小したことから、安全逃避の金買いは一巡した。ロンドン市場では1850ドルを挟んだ水準で推移したが、主要通貨に対してドルは反発したことから、ニューヨーク市場で金先物は弱含み、通常取引終了後の時間外取引で1836.10ドルまで売られた。
★米国債券市場は下落:FRBの積極的な金融引き締めを嫌気した売り優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%高い3.18%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い3.22%で終了した。高インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方から債券売りが出た。ただ、3連休を控えて一方的に下落する展開にはならなかった。
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