FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国ではメモリアルデーの祝日のため休場

米国株式市場、NY原油先物市場、NY金先物市場、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:米インフレ加速への過度な警戒感後退でドルの上値重い

ユーロ/ドルは、独長期金利の上昇を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが進行した。この日発表の5月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を上回ったことが分かると、欧州中央銀行(ECB)による金融政策の正常化加速が意識されてユーロ買いが活発化し、一時1.0787ドルと本日高値を更新した。なお、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は『今後数回の会合での0.50%利上げを支持』『インフレが著しく低下するまで、毎回の会合で0.50%利上げすることを提唱する』などと述べたものの、相場の反応は限定的だった。

 

★ドル/円相場は、アジアや欧州の株式相場の上昇を背景に、クロス円主導でリスク・オンの円売りが進行し、26日の高値127.58円を上抜けて、一時127.82円まで上値を伸ばした。ただ、一目均衡表転換線が位置する127.95円や24日の高値128.08円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米国がメモリアルデーの祝日で休場となる中、一時127.44円付近まで下押しした。米インフレ加速への過度な警戒感が後退したとの見方が浮上しており、さらなるドル高は進みにくいとみる向きもあった。市場では『米インフレがピークに達したという兆候はすでに出ている』との声が聞かれた。 

 

シカゴ日経平均先物

30日の米国市場はメモリアルデーのため全市場が休場だったが、GLOBEXの時間外取引は時間を短縮して取引が行われた(清算値は算出されない)。中国上海市が30日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた都市封鎖(ロックダウン)について、6月1日から実質的に解除する方針を発表したことを受け、欧州株が堅調な中、CME日経先物(円建て)は2万7420円まで上昇した。最終約定値はOSE日中終値比60円安の2万7340円だった。

本日の大引けでMSCIの指数イベントがあり、全体で2000億円超の資金流出が想定されているが、プレポジショニングの巻き戻しも予想され、引けにかけてはNY倍率に低下圧力が掛かる可能性もある。

 

リリーフ・ラリーも米株は上値重いか:ゴールドマン・サックス

ウクライナ情勢や米FRBの利上げ動向など基本的なファンダメンタルズに変わりがない中、ゴールドマンサックスは30日付のリポートで『金融政策・リセッション(景気後退)リスクへの懸念が緩和されたことにより、先週はリリーフ・ラリーが発生したが、このリリーフ・ラリーは資産や地域をまたいで広がっている』との見解を示した。リポートでは、景気敏感株がディフェンシブ株をアウトパフォームしつつ、債券が米株と共に上昇したとしながら、『特にシステマティック投資家の非常に弱気なスタート時のセンチメントとポジショニングがラリーのスピードに貢献したかもしれない』とし、4月以降の弱気相場を主導したシステム売買の巻き戻しがあったとみていた。その上でリポートでは、短期的には株式市場で上げ相場が一服して小幅なプラスに留まる『ファット&フラット』の状態になると見込み、株式については今後3ヵ月はニュートラル(今後12ヵ月ではオーバーウエイト)との見解を示した。ここからインフレがどの程度急速に減速するのか、金融政策がどのように反応するのか、成長見通しへの影響についてさらに明確になるまでは『リスク・アペタイトが広範かつ持続的に回復すると予想するにはまた慎重である』とみていた。NYダウはまだ25日線を回復した程度に過ぎず、日経先物が100日線を買いすくした事と比べれば戻りが鈍い状態にある。

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