FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲の上限を意識!

 

★5月18日以降の金標準先物の60分足では、7,624円が高値となりその後は上値を切り下げるじり安となった。下押しが続き雲の中に押される展開になったものの、90時間SMA(紫線)120時間SMA(赤線)がサポートとして意識されると反転した。ただ、雲の上限がレジスタンスとして意識され、上値を抑えられ終了した。寄り付き後は雲上限を上抜け出来るかが焦点になる。先行き雲の厚みが薄くなり、ネジレがあることからトレンドの反転や加速など上下どちらかに放れる展開にりやすい。

 

NY金先物市場は1847.60-1869.10ドルのレンジ相場となった。本日発表された米国の経済指標が軒並み市場予想を下回ったことで、ドルが多くの通貨で軟調に推移した。ドルで取引される金先物は割安感から買いが優勢となり、2週間ぶりの高値で引けた。また、米国株安・米金利低下となったことも、安全資産とされる金先物の支えになった。アジア市場で1847.60ドルまで売られたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて1869.10ドルまで買われた。ただ、ニューヨーク市場の終盤にかけて利食い売りが増え上げ渋った。通常取引終了後の時間外取引では1860ドル台で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯が下方にあることから、一旦上値が重くなると利益確定売りが出やすい。ただ、じり安となる中で、出来高が膨らんできていることから、押し目買いの動きも見られる。出来高の少ないか価格帯では値動きが大きくなりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、一旦ゼロラインを下抜けしたものの再び上向きになってきている。そのため、再びゼロラインを上抜け出来るかが注目される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、%DとSlow%Dが上向きを維持していることから、戻り基調が継続している。寄り付き後のMACDの動きがポイントになる。

 

金標準先物の日足では、5日SMAの7,559円と10日SAMの7,552円がサポートとして意識され下支える展開となっており、短期的には戻り基調が継続している。上値では3月9日高値7,672円や3月29日高値7,731円が高値目処として意識される。NY金先物市場は、金需要が高まったというよりも、米国株安や米長期金利の低下が買い要因となっている。そのため、本日の米国や米長期金利動向に振れる展開が続く。為替市場では、リスク回避の円買いが強まったことで、126円台後半まで円高基調となっている。そのため、金標準先物の上値の重石になっている。米長期金利の動向がポイントになる。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAを支えに反転基調が継続するのか、それとも再び下抜けするのかが焦点になる。一時的なインフレ高進懸念や過度なFRBの金融引き締め観測は鈍化してきており、金の下支え要因になりやすい。60分足では、寄り付き後に雲上限を上抜け出来るかが注目される。

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