★米国株式市場はまちまち:米経済が景気後退入りするとの警戒感に売り優勢
NYダウは103.81ドル安の31730.30ドル、ナスダックは6.72ポイント高の11370.96ポイントで取引は終了した。米国経済が景気後退入りするとの警戒感に、寄り付き後は下落した。高インフレや連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めへの警戒感も強く、終日軟調に推移した。不透明感が強く、荒い展開が続く中、値ごろ感からハイテク株が買われ、ナスダック総合指数は小幅高で引けた。市場では『マージンコール(追い証)を迫られた個人投資家や投機筋による売りが出た』との声も聞かれ、NYダウは一時600ドル超下落した。ただ、一時はプラス圏を回復するなど本日も不安定な値動きとなった。VIX指数は32.56から31.77へ低下した。
★NY外国為替市場:リスク回避のドル買い・円買い進む
ユーロ/ドルは、中国経済の不透明感に加えて、米金融引き締め加速への警戒感から世界的に株価が下落すると、リスク回避のドル買いが優勢となった。ウクライナ情勢が長期化する中、天然ガスの高騰でエネルギー供給不安が高まりユーロ圏経済の不確実性が意識された面もあり、一時1.0354ドルと2017年1月以来約5年4カ月ぶりの安値を更新した。
ドル/円は、NYダウが一時600ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買いが優勢となった。市場では『世界景気の先行き不透明感から、足もとで膨らんだ円売りポジションを解消する動きが広がった』との声が聞かれ、一時127.52円と4月27日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。円以外の通貨に対してはドル高が進んだため、ドル円は128.46円付近まで下げ幅を縮める場面があった。
★NY原油先物市場は続伸:供給不安から買い優勢
NY原油先物市場は102.66ドル-107.37ドルのレンジ相場となった。欧州連合(EU)がロシア産原油の禁輸方針の実施に向けて調整が続いているとの報道を受けて供給不安がくすぶり、買いが優勢となった。ただ、中国の景気減速懸念や為替相場でドルがユーロで大幅上昇したことが重石となり、上値は限られた。石油輸出国機構(OPEC)はロシアによるウクライナの軍事侵攻を理由に2022年の世界石油需要見通しを下方修正した。製品在庫の減少が続いており、需給ひっ迫を意識した買いが入った。世界経済の減速が警戒されているものの、ニューヨーク市場の中盤にかけて107.37ドルまで一段高となった。ただ、その後は利食い売りが増えており、通常取引終了後の時間外取引では主に106ドル台で推移している。
★NY金先物市場は反落:ドル高が嫌気され売り優勢
NY金先物市場は1820.40-1858.80ドルのレンジ相場となった。為替市場でドルが対ユーロで大幅高となり、ドル建ての金に割高感が生じたことで売りに押された。アジア市場で1858.80ドルまで買われたが、安全逃避的なドル買い・ユーロ売りが増えたことや暗号資産の下落を意識した売りが強まり、ニューヨーク市場で1820.40ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では1825ドルを下回る水準で推移した。
★米国債券市場は上昇:リスク回避の債券買い優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)2.56%で終了した。また、この日から長期金利の指標となった表面利率2.875%の米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い2.85%で終了した。中国経済の不透明感に加えて、米金融引き締め加速への警戒感から世界的に株価が下落すると、安全資産とされる米国債に買いが入った。
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