FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では上値の重い展開!

 

★4月28日以降の金標準先物の60分足では、各SMAは緩やかに下向きとなり上値・下値を切り下げる下落基調が続いている。上値では下向きの24時かSMA(緑線)がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開になっている。ただ、雲のネジレが近辺で7,700円を挟んで一旦下げ止まる様相となっている。24時間SMAを上抜け出来るかが焦点になる。

 

NY金先物市場は1834.50-1864.70ドルのレンジ相場となった。前日の終値水準で動意が鈍かったが、為替市場で全般ドルが底堅い動きとなるとドル建ての金に割高感も意識され、徐々に売りに押された。アジア市場で1864.70ドルまで買われたが、その後は弱含み。ニューヨーク市場で換金目的の売りが再び優勢となり、通常取引終了後の時間外取引で1834.50ドルまで一段安となった。 

 

価格帯別出来高では、一旦下げ止まったものの出来高が膨らんでいないことから、出来高が膨らむかが注視される。出来高の多い価格帯を下抜けしたことで、もう一段下落するようなら、買い方からの手仕舞い売りが出やすいので注意。また、戻り基調となった場合も上値で出来高のが多いことから、買い方の『やれやれ売り』が上値の重石になりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でシグナルとともに緩やかに下向きがとなっていることから、下押しバイアスが続いている。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ低水準で%DとSlow%Dは横ばいになっており、トレンドレスの状態になっている。寄り付き後にMACDが上向きになるかがポイントになる。

 

金標準先物の日足では、25日SMAの7,839円を明確に下抜けした。また、5日SMAが25日SAMを下抜けるデッドクロスしており、短期的には下落基調となっている。そのため、戻り場面では5日SMAの7,814円や10日SMAの7,839円もレジスタンスとして意識される。NY金先物市場は、米長期金利は低下したもののドル高による割高感から換金目的の売りが続いており、上値の重い展開となっている。為替市場では、米FRB要人によるタカ派発言がドルを支える展開になっている。そのため、金標準先物の下支えになっている。

本日の注目点は、下値目処を探る展開になりやすい。60分足でも下落基調が続いていることから、下値で押し目買いにより出来高が膨らむかが焦点になる。本日は米4月消費者物価指数(CPI)が公表される。市場の予想は前年比+6.1%と、3月実績の+6.5%を下回る見込みとなっている。市場予想を上回った場合は、金融正常化の継続を見込んだ債券売り(利回りは上昇)やドル買い要因になりやすく、金売りにつながりやすいので注意。

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