FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 ウクライナ情勢の緊張緩和でドル買い!

 

★欧州市場朝方の取引では、ややドル買いが先行した。なお、NYダウ先物がじわりと下げ幅を拡大した。欧州株が伸び悩み、NYダウ先物も250ドル超安に下げ幅を広げたことを受け、リスク回避の動きにドル高・円高が優勢になった。ウクライナ情勢の混迷を受け安全通貨買いとなり、特にドルが先行された。一方、欧州株式市場で主要指数は堅調地合いとなり、株高を好感した円売りが観測された。米長期金利が1.97%近辺に上昇となったことを受け、ドルが小幅上昇した。なお、日経先物は30円安に下げ幅を縮小した。欧州株式相場が堅調推移となったほか、NYダウ先物が売り一服となり、全般にドル買い戻しが優勢になった。

 

露がウクライナとの協議の意向との報で、ウクライナ情勢の緊張緩和期待が高まり、米長期金利が2.01%台まで上昇したことも相場の下支えになった。注目された米PCEコアデフレータ―が発表され、1月分の前年比は+5.2%と市場予想を若干上振れし、米インフレの高進を確認した。700ドル超高と堅調なNYダウを眺めながら、リスク選好の円売りに押された。リスク選好の円売りや米金利先高観を背景としたドル買いで、115.96円まで日通し高値更新となった。その後は、日中高値から調整の動きが意識され軟調地合いとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・2月景況感指数:114.0(予想:113.1、1月:112.7)
・ユーロ圏・1月マネーサプライM3:前年比+6.4%(予想:+6.7%、12月:+6.9%)

 

・米・1月耐久財受注速報値:前月比+1.6%(予想:+1.0%、12月:+1.2%←-0.7%)
・米・1月耐久財受注(輸送用機器除く)速報値:前月比+0.7%(予想:+0.4%、12月:+0.9%←+0.6%)
・米・1月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値:前月比+1.9%(予想:+0.5%、12月:+1.6%←+1.3%)
・米・1月個人所得:前月比0(予想-0.3%、12月+0.4%←+0.3%)
・米・1月個人消費支出(PCE):前月比+2.1%(予想:+1.6%、12月:-0.8%←-0.6%)
・米・1月個人消費物価デフレーター:前年比+6.1%(予想+6.0%、12月+5.8%)
・米・1月PCEコアデフレーター:前年比+5.2%(予想+5.2%、12月+4.9%)
・米・2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:62.8(予想:61.7、速報値:61.7)
・米・2月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:4.9%(速報値:5.0%)
・米・2月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:3.0%(速報値:3.1%)
・米・1月中古住宅販売成約指数:前月比-5.7%(予想:+0.2%、12月:-2.3%←-3.8%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は115.18-76円のレンジ

・露がウクライナとの協議の意向との報道でリスク選好

・リスク選好から米長期金利が一時2.01%台まで上昇

・NYダウは一時870ドル超上昇

・米SECはヘッジファンドの株式ショート情報開示拡大求める

・VIX指数は30.32から27.59へ低下

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