★米国株式市場は上昇:米経済封鎖の否定で景気回復の鈍化懸念が後退
NYダウは560.54ドル高の35492.70ドル、ナスダックは360.15ポイント高の15341.09ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株に対し、製薬会社が追加接種の有効性を確認したほか、いくつかの経口薬の当局の承認が近いとの報道で、オミクロン変異株感染が管理可能との安心感から寄り付き後は上昇した。バイデン大統領がパンデミック発生当初とは違うとし、経済封鎖を否定したため景気回復の鈍化懸念が後退し一段の上昇に繋がった。大統領はさらに、歳出法案に関しても何らかの進展の可能性を示唆したことも手伝い、終日堅調推移となった。NYダウは終盤に35400ドル割れを見た後に再浮上し高値圏で終えてきた他、ハイテク株の多いナスダック総合指数は2.40%高、S&P500は1.78%高で終えた。VIX指数は22.87から21.00へ低下した。
★NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢
ドル/円は、米10年債利回りや米国株が上昇したことをきっかけに買いが先行した。NYダウは570ドル超高、米10年債利回りは1.49%台まで上昇幅を広げたため、その後も強い地合いを保ちながら一時114.22円まで上値を伸ばした。一方、15日高値の114.26円がレジスタンスとして意識されたうえ、20年債入札後に米長期金利が上昇幅を縮めると114.08円付近まで下押しした。
ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇が相場の重石となったほか、ロシアからの供給懸念で欧州天然ガスが急騰し消費者マインドが悪化するのではとの警戒感が浮上したことが嫌気された。一時1.1261ドルまで下押しする場面があったが、引けにかけては1.1280ドル台まで下げ渋った。
トルコリラはもみ合いとなった。欧州序盤こそ上下したが、その後は対ドルで13リラ前後、対円で8.80円を挟んだもみ合いとなった。トルコ財務省はこの日、満期が3-12カ月のリラ建て預金を対象に中銀の政策金利を適用する新たな保護措置を導入すると発表した。外貨換算の為替レートと預金利回りの差を顧客の預金口座に入金することで、為替の変動から保護することが目的となる。
★NY原油先物市場は3日ぶりに反発:欧米株高を好感した買い優勢
NY原油先物市場は68.56ドル-71.50ドルのレンジ相場となった。米バイオ企業モデルナは20日、同社製ワクチンの追加接種でオミクロン株の感染予防効果が期待できるとする臨床研究の結果を発表。これを受けて投資家心理が改善し、原油先物は時間外から堅調に推移した。米国株が上昇幅を拡大したこともリスク資産とされる原油の買いに繋がり、一時71ドル半ばまで上値を伸ばした。アジア市場で68.56ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の後半にかけて71.50ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引でも71ドル台で推移した。
★NY金先物市場は小幅続落:リスク回避の金買いは縮小
NY金先物市場は1785.00-1801.70ドルのレンジ相場となった。米長期債利回りが上昇し、金利が付かない金の価値が相対的に低下して売りに押された。また為替相場でドルが対ユーロで買い戻され、割高感が生じたドル建て金の重石となった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1801.70ドルまで買われたが、米国株高を受けて安全逃避的な買いは縮小した。一時1785.00ドルまで売られた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では下げ渋り、1790.00ドルまで戻す場面があった。
★米国債券市場は下落:欧州債券売りに連れた売り優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.65%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い1.46%で終了した。ロシアからの供給懸念で欧州天然ガスが急騰し、欧州長期金利が軒並み上昇すると米長期金利も連れ高になった。米国株が大幅反発したことも安全資産とされる債券売りにつながり、利回りは一時1.49%台まで上昇した。一方、20年債入札が好調だったことで引けにかけてはやや買い戻しが入った。
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