FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:米国株に連れた売りや中国株さえず売り優勢

米国株式市場で6営業日ぶりに反落したことを受けて安く始まった後も、安値圏でのもみ合いが続いた。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感もくすぶった。割安感も意識され、押し目買いを支えに持ち直す動きもみられたが、200日移動平均線が抵抗線として意識され、戻りの勢いは続かなかった。朝方から小高く推移していたNYダウ先物が弱くなったほか、中国株の連日のさえない動きも警戒につながった。結局、前営業日比388円安の2万581円と4営業日ぶりに下落した。信用評価損率は21日申し込み時点でマイナス9.65%と、前週のマイナス8.15%からマイナス幅が1.5ポイント悪化した。悪化は2週ぶりとなった。

 

東京外国為替市場:109円台後半でもみ合い相場

ドル/円は、仲値に向けて本邦輸入勢などからドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれ、109.91円付近まで上昇した。しかし、前日に米長期金利が低下したこともあり、追随する動きは見られなかった。その後は、日経平均株価の反落や中国株安を眺めたドル売り・円買いに109.80円付近へ押し戻された。午後は、日経平均株価や米長期金利を睨みながら、109.80円前後でもみ合いとなった。米FOMC結果発表を控えて様子見ムードが広がっている。ユーロ/ドルは、1.18ドル台前半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

トルコ中銀のインフレレポートに注目

トルコ中銀が29日発表予定の四半期インフレレポートに対する思惑で、リラが上下に振らされる可能性もある。4月末の前回レポートでは、年末のインフレ見通しを9.4%から12.2%に上方修正した。高止まりする物価動向に対する中銀の見解が今回もポイントとなる。

 

IMFが南アの成長見通しを上方修正

昨日、国際通貨基金(IMF)は、2021年の南アの成長見通しを3.1%から4%に上方修正した。これは南アにとっては良いニュースだが、南ア準備銀行(SARB)の予想よりも下回ったままである。また暴動の影響などが加味されているかは不透明となっている。

 

米国株を2週ぶりに買い越しで5ヵ月ぶりに高水準:BofAセキュリティーズ

27日付の顧客フローのリポートによると、同社の顧客は19~23日の1週間に米国株を28億500万ドル買い越した。2週ぶりに大幅買い越しに転じたことになる。この週は決算シーズンが本格化する中、23日にアメリカン・エキスプレスが市場予想を上回る好決算を発表したことで個人消費の回復が期待され、S&P500指数が週間で1.95%高となって2週ぶりに上げて史上最高値を更新した時だった。主体別動向ではヘッジファンド(HF)が6億2900万ドルの買い越しで2週ぶりの買い越しとなった。機関投資家は4億3700万ドルの売り越しで、3週連続の売り越しだった。個人投資家は7億1100万ドルの買い越しで、3週連続の買い越しとなった。企業の自社株買いは19億4700万ドルで、2週連続で10億ドルは上回って活況さった。傾向としては機関投資家以外の主体が買い越しとなり、全体の流入額が約5ヵ月ぶりの高水準に膨らんだ。

 

米5月S&P20都市住宅価格指数は17年ぶり最大の伸び

米5月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数は前年比+16.99%となった。伸びは4月+15.01%から予想以上に拡大し、2004年以降17年ぶり最大を記録した。同時刻に米連邦住宅金融局(FHFA)が発表した5月FHFA住宅価格指数は前月比+1.7%となった。伸びは4月+1.8%から鈍化したものの予想は上回った。

 

米国市場では連邦公開市場委員会(FOMC)会合:予想は現状維持

ウイルス変異株の感染流行が経済活動に与える影響などについて議論されるとの見方が増えており、一部では『量的緩和策の縮小時期は来年以降になる可能性が高い』との声も聞かれている。インフレ加速を示唆するデータは揃っていないことから、量的緩和策の縮小を巡る議論がすみやかに進展する可能性は低いとみられる。

 

欧米市場イベント

○15:00   8月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:1.0)
○15:00   6月独輸入物価指数(予想:前月比1.5%/前年比12.6%)
○15:00   7月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.3%)
○15:45   7月仏消費者信頼感指数(予想:102)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   6月カナダCPI(予想:前月比0.4%/前年比3.2%)
○23:30   EIA週間在庫統計
○29日01:00   6月ロシア失業率(予想:5.0%)
○29日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:0.00-0.25%で据え置き)
○29日03:30   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○米露、戦略的安定対話を開催(ジュネーブ)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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