FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:企業の好決算への根強い期待から買戻し

NYダウは82.76ドル高の35144.31ドル、ナスダックは3.72ポイント高の14840.71ポイントで取引は終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、週明けポジション調整目的の売りが出た。また、6月新築住宅販売件数がパンデミック下で最低水準となったほか、ダラス連銀製造業活動指数も予想外に悪化した結果に失望し、寄り付き後は下落した。しかし、企業の好決算への根強い期待に、上昇に転じた。民主党上院のシューマ―院内総務が超党派のインフラ案の法制化を公約すると発言すると、回復期待も強まり引けにかけて上げ幅を拡大し、NYダウ、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了した。VIX指数は17.20から17.58へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FOMCの結果を控え方向感の乏しい展開

ドル/円は、対ポンド中心にドル売りが強まった影響を受けて、円買い・ドル売りが先行した。6月米新築住宅販売件数が予想より弱い内容となったことも相場の重石となり、一時110.15円付近まで下押しした。ただ、安く始まった現物のNYダウが持ち直すと投資家のリスク回避姿勢が和らぎ全般円売りが優勢になった。ドル/円も110円台半ばまで下げ渋った。日本時間夕刻に付けた日通し安値110.12円や前週末の安値110.09円、22日の安値110.01円などが位置する110円台前半では下値の堅さが目立った。もっとも、市場の関心は27-28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっており、方向感の乏しい展開だった。

 

ユーロ/ドルは、対ポンド中心にドル売りが進んだ影響を受けて、ユーロ買い・ドル売りが先行した。予想を下回る米住宅指標もユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1817ドルと日通し高値を付けた。

 

ポンド/ドルは一時本日高値となる1.3833ドルまで上昇した。英国の新型コロナウイルス感染者数がここ数日で落ち着いたことからポンドを買う動きが広がった。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは失速した。アジア時間に伝わった『米アマゾン・ドット・コムはビットコインを決済通貨として受け入れる準備をしている』との観測報道を手掛かりにNY市場でも買いが進行した。対ドルで一時4万ドル台に乗せて、6月15日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。ただ、米アマゾンがこの観測報道を否定すると一転下落し、3万7300ドル台まで上げ幅を縮めた。 

 

NY原油先物市場は小幅反落:中国・香港株の急落を意識した売り

NY原油先物市場は70.56ドル-72.43ドルのレンジ相場となった。中国・香港株の急落をきっかけにリスク回避ムードが高まり、時間外から売りが先行した原油先物は一時70ドル半ばまで下落した。アジア市場で72.43ドルまで買われたが、中国株安を警戒して70.56ドルまで反落した。ニューヨーク市場の中盤にかけて72ドル台前半まで戻したが、71.38ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では米国株高を意識して72ドル近辺で推移している。

 

NY金先物市場は小幅続落:心理的節目の1800ドル割れ

NY金先物市場は1796.00-1812.00ドルのレンジ相場となった。売り先行の米国株が持ち直すと、安全資産とされる金は上値を切り下げた。もっとも為替相場でドルがユーロなどに対し弱含み、割安感が出たドル建て金先物を買う動きも見られて下値も限定的だった。ロンドン市場の序盤にかけて1812.00ドルまで買われたが、ニューヨーク市場で1796.00ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では1800ドルをやや下回る水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株高から売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは横ばいとなり、米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.20%、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)となり、米10年債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.29%で終了した。6月米新築住宅販売件数が予想より弱い内容となったことを受けて債券買いが入る場面もあったが、米国株相場が史上最高値を更新すると徐々に売りが優勢となった。

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