FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:景気敏感株に利益確定売りが重石

NYダウは85.41ドル安の32981.55ドル、ナスダックは201.48ポイント高の13246.87ポイントで取引を終了した。バイデン大統領の発表を控え、大型インフラ計画が回復をさらに支援するとの期待に、寄り付き後は上昇した。ただ、主力のハイテク株には押し目買いが入ったものの、短期的な過熱感から景気敏感株などは利益確定目的の売りに押された。また、月末を迎えて持ち高調整目的の売りも出た。また、増税や債務拡大への懸念に上値が抑制され、引けにかけてダウは下落に転じた。VIX指数は19.61から19.40へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅い展開

ユーロ/ドルは、時間外の米10年債利回りが上昇幅を縮めるなか、月末・期末のロンドン16時(日本時間0時)のフィキシングに向けて全般にドル売りが進み、一時1.1760ドルまで値を上げた。ただ、フィキシング通過後は米10年債利回りが1.74%台まで再度上昇したこともあって伸び悩む展開になった。ユーロ/ポンドなど一部ユーロクロスの下落につれた売りも進み、1.1720ドル付近まで上値を切り下げた。

 


ユーロ/ポンドは29日につけた直近安値の0.8506ポンドを下抜けて、一時0.8503ポンドと昨年2月以来の安値を更新。この日発表された10-12月期英国内総生産(GDP)改定値が予想より強い結果となったこと、フランスで新たなロックダウン開始が発表されたことなどが材料視された。 

 

ドル/円は、ロンドンフィキシングにかけてドル売りが強まった場面では一時110.41円付近まで下押しした。ただ、フィキシングを通過すると米長期金利の上昇を手掛かりにした買い戻しが入り、110.70円台まで下値を切り上げた。なお、引け間際にバイデン米大統領によるインフラ再構築計画についての演説が始まったが、すでに計画の骨子が報道で伝わっていたこともあり、相場への影響は限定的だった。 

 

NY原油先物市場は続落:2021年の需要予想の引き下げ懸念

NY原油先物市場は58.85ドル-61.17ドルのレンジ相場となった。EIA石油在庫統計で、原油とガソリンがともに取り崩しとなったことを受けて強含む場面もあった。しかしながら、明日から始まるOPECプラスの会合を前に、2021年の需要予想を引き下げるとの懸念が広まったこともあり、下げ幅を広げて引けた。なお、3月は月間を通して原油先物は約3.8%下落した。ロンドン市場の序盤にかけて61.17ドルまで買われたが、ニューヨーク市場で一時58.85ドルまで下落した。

 

NY金先物市場は反発:ドル高一服で買い戻し

NY金先物市場は1677.30-1716.30ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが一時1.70%まで低下するなど米金利の動きに連れて、対欧州通貨を中心にドルが小幅に売られたこともあり、金先物価格は3日ぶりに反発した。NY入り後は緩やかながらもほぼ一本調子で上昇した。ドル高を嫌ってアジア市場で1677.30ドルまで下落したが、ロンドン市場で下げ止まり、ニューヨーク市場で1716.30ドルまで戻した。

 

米国債券市場は反落:米景気回復期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.74%で終了した。バイデン米政権のインフラ投資計画を受けて米景気回復への期待が高まるなか、安全資産とされる米国債は売りに押された。

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ