FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:追加経済対策の成立見通しを好感

NYダウ306.14ドル高の31802.44ドル、ナスダックは310.99ポイント安の12609.16ポイントで取引は終了した。米国の新型コロナウイルス追加経済対策が成立する見通しとなったことで、投資家心理が上向き買いが広がった。米国では新型コロナのワクチン接種が進んでおり、経済が順調に正常化するとの期待も強い。特に景気循環株を押し上げ、NYダウは一時650ドル超上昇した。取引時間中の過去最高値を更新する場面があった。VIX指数は24.66から25.47へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、米国の新型コロナウイルス追加経済対策が成立する見通しとなったことを受けて、米長期金利が上昇傾向を強めると円売り・ドル買いが優勢となり、一時108.94円と昨年6月8日以来9カ月ぶりの高値を付けた。NYダウが一時650ドル超上昇し、取引時間中の過去最高値を更新したことも相場の支援材料となった。米議会上院は6日、新型コロナ危機を受けた1.9兆ドル規模の追加経済対策法案を一部修正し、可決した。下院で9日にも再可決し、バイデン米大統領の署名を経て14日までに成立する見通しとなった。イエレン米財務長官は追加経済対策案について『非常に力強い米景気回復を促進させる十分なリソースを提供する』との見解を示した。また、『財政支出拡大に伴う景気過熱は想定していないものの、追加対策がインフレ誘発につながる可能性が示されれば、対応する手段があり、動向を注視する』などと語った。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された1月独鉱工業生産が予想を下回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行した。米10年債利回りが一時1.6116%前後まで上昇するなど米金利が上昇傾向を強めるとユーロ売り・ドル買いが活発化し、一時1.1844ドルと昨年11月24日以来の安値を付けた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時92.42と昨年11月24日以来の高値を付けた。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに大幅反落:利益確定売り優勢

NY原油先物市場は64.57ドル-67.98ドルのレンジ相場となった。週明けの時間外取引で68ドル目前まで上振れた後を受け、利益確定の売り優位となった。アジア市場で67.98ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の上昇を警戒して利益確定を狙った売りが広がった。ニューヨーク市場で65ドルを下回り、通常取引終了後の時間外取引で64.57ドルまで下落した。

 

NY金先物市場は下落:米長期金利の上昇や株高を嫌気した売り

NY原油先物市場は1673.30-1712.00ドルのレンジ相場となった。米金利が高水準を維持しており、金利を生まない資産である金が売られやすい状態が続いているアジア市場の取引開始後に1712.00ドルまで買われたが、換金目的の売りが強まり、アジア市場の終盤にかけて1700ドルを下回った。ニューヨーク市場では、米長期金利の上昇や株高を意識した売りも観測されており、一時1673.30ドルまで一段安となった。

 

米国債券市場は4日続落:景気回復の加速を見込んだ売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続落(利回りは上昇)した。米10年債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.59%で終了した。米追加経済対策が成立する見通しとなったことを受けて、景気回復の加速を見込んだ債券売りが広がった。10年債利回りは一時1.6116%前後まで上昇した。 

 

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