FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では上値の重い展開!

 

★2月25日以降の金標準先物の60分足では、一目均衡表の雲下限がレジスタンスとして意識され上値の重い展開が続いている。各SMAは緩やかに低下基調にあり、下押しバイアスが強いことを示している。雲の厚みは薄いことから、買い材料があれば上抜けしやすい。

 

NY金先物市場は1699.40-1739.10ドルのレンジ相場となっている。米長期金利が再び上昇傾向を強めると金利を生まない金への売り圧力が強まり、中心限月としては約9カ月ぶりに1700ドルを一時割り込んだ。ただその後、為替相場でドルがユーロに対し売り戻されるとドル建ての金先物も下値を切り上げた。アジア市場で1739.10ドルまで買われたが、米長期金利の動向を意識して上値は重くなった。長期金利が一段高となったことから、ニューヨーク市場で一時1699.40ドルまで下げ幅は拡大。その後1723.80ドルまで戻したが、戻り売りが観測されており、時間外取引では1710ドル台で推移している。 

 

価格帯別出来高では、5,900円前後では押し目買いが入りやすく出来高が膨らんでいる。ただ、出来高の多い価格帯を下抜けすると、一転して上値の重石となりやすい。そのため、出来高の多い価格帯を上抜け出来るかが注目される。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとデッドクロスして再びゼロラインを下抜けする下落基調となっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きになっていることから、下押しバイアスが強いことを示している。

 

金標準先物の日足では、11月30日安値5,900円を意識した展開が続いている。ただ、上値では下向きの5日SMAの5,958円がレジスタンスとして意識されている。5,900円をサポートとして意識されているものの、下押しバイアスは強い。NY金では、米長期金利の上昇を嫌気した売りで、一時心理的節目となる1,700ドルを下抜ける展開になっており、方向的には弱い。米長期金利が上昇基調を維持していることから、金の上値を抑える展開となりやすい。為替市場では、ドルのじり高基調が継続していることで、金標準先物の下支えとなる。

本日の注目点では、11月30日安値5,900円を維持出来るのか、それとも明確に下抜けするのかが注目される。この5,900円を意識した相場が4日目となるため、そろそろ上下放れの動きが出てきても不思議ではない。金買い材料とすれば、先行きのインフレに対するヘッジ買いが材料となるが、現相場では米長期金利の上昇を意識した売り材料が勝っている。

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