FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 ドル/円は米長期金利に振れる展開!

 

★欧州市場の序盤の取引では、米長期金利の上昇を背景に、ドルは堅調に取引された。なお、NYダウ先物は47ドル安に反落した。欧米株安になったほか、米長期金利が時間外取引で1.280%付近に反落となったことが重石となり、ドルが再び軟化した。米長期金利が1.290%近辺で下げ渋る中、ドルが全般的に強含みとなった。欧州市場では106円を挟んで売り買いが交錯し、方向感に乏しい値動きとなった。米長期金利が下げ渋るものの、戻りは鈍くドル買いも仕掛けにくい展開となった。

 

予想を上回った米生産者物価指数(PPI)や小売りの結果を受け米長期金利が1.33%まで上昇したことで、ドルが続伸し106.20円まで上昇した。アジア時間に付けた日通し高値106.22円の上抜けに失敗するとドルは失速した。さらに米長期金利が1.28%まで低下すると、ドル/円はじり安となった。その後、NYダウは小幅な下げに留まっていたが、ナスダック総合が1.7%程度下落したことでリスク回避の円買いが優勢になった。米20年債入札後に米長期金利の低下幅が縮小し、ドル/円も下げ止まり105.80円台を中心にもみ合いとなった。

 

★欧米主要経済指標

・米・1月生産者物価指数(PPI):前月比+1.3%(予想:+0.4%、12月:+0.3%)
・米・1月生産者物価コア指数:前月比+1.2%(予想:+0.2%、12月:+0.1%)
・米・1月生産者物価指数:前年比+1.7%(予想:+0.9%、12月:+0.8%)
・米・1月生産者物価コア指数:前年比+2.0%(予想:+1.1%、12月:+1.2%)
・米・1月小売売上高:前月比+5.3%(予想:+1.1%、12月:-1.0%←-0.7%)
・米・1月小売売上高(自動車除く):前月比+5.9%(予想:+1.0%、12月:-1.8%←-1.4%)
・米・2月NAHB住宅市場指数:84(予想:83、1月:83)
・米・12月企業在庫:前月比+0.6%(予想:+0.5%、11月:+0.5%)
・米・1月鉱工業生産:前月比+0.9%(予想:+0.4%、12月:+1.3%←+1.6%)
・米・1月設備稼働率:75.6%(予想:74.8%、12月:74.9%←74.5%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は105.75-106.20円のレンジ

・英国とEUでワクチン接種の進捗状況の差からポンド高・ユーロ安進行

・1月米小売売上高や1月PPI、2月NAHB住宅市場指数など軒並み良好な結果

・米長期金利は一時1.3294%前後まで上昇したが低下に転じた

・米FOMC議事要旨の中で金融緩和を当面維持する方針を再表明

・米国株が軟調に推移したこともリスク回避の円買いを誘う

・VIX指数は21.46から21.50へ上昇

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