FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国市場はプレジデンツデーで休場

株式、NY原油先物、NY金先物、米国債券市場は休場

NY外国為替市場:世界的な株高でリスク選好の円売り

ドル/円は、米追加経済対策や新型コロナウイルスワクチン普及への期待から日経平均株価が約30年半ぶりに終値で3万円台を付けるなど、世界的に株高が進行した。投資家のリスク選好機運が市場全体に広がり、円売り・ドル買いが優勢となった。欧州時間に一時105.41円と8日以来の高値を付けた。ただ、NY市場に限れば狭いレンジ取引に終始した。米国市場がプレジデンツデーで休場となり取引材料に乏しい中、ほぼこう着状態で推移した。カナダもファミリーデーで休場だった。NY時間の安値は105.27円、高値は105.40円で値幅は13銭程度と小さかった。 

 

ユーロ/ドルは、ドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁がイタリアの新首相に就任し、同国の政局混乱が収束するとの見方からユーロ買いが進行した。欧州序盤に一時1.2145ドルまで買われた影響が残った。もっとも、そのあとは米国市場が休場で市場参加者が激減したため、商いは低調となった。 

 

カナダドルは、WTI原油先物価格が昨年1月以来の高値となる1バレル=60ドル台後半まで大幅上昇したことを受けて、産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まった。対米ドルでは一時1.2631カナダドルまで上昇したほか、対円では83.40円と約1年ぶりの高値を付けた。同じく産油国通貨とされるノルウェークローネは対ドルでは8.3742クローネ、対ユーロでは10.1611クローネ、対円では12.58円まで値を上げた。なお、米南部テキサス州では猛烈な寒波が襲来し、同国最大の鉱区のシェールオイル供給が減少。原油価格の上昇につながった。同州では暖房需要の急増で計画停電を余儀なくされている。 

 

今週は足元の経済状況を示す材料が発表

 今週の市場では、米国で主要月次指標の発表が続く。また、欧州では企業の景況感指数の発表もあり、足元の経済状況を示す材料が相次いで発表される。米国では、昨年末に実現した追加景気対策による個人向け給付金効果もあり、1月の小売売上高は4ヶ月ぶりに前月水準を上回ることが期待されている。ユーロ圏のPMIは、域内での感染者が減少傾向を辿り始めていることもあり、企業景況感の改善が期待される。感染の鈍化や景気対策を背景に、強めの経済指標の発表が続けば、市場の楽観的な見方を後押しすることになる。一方で、ワクチン接種率の上昇も相まった経済正常化への期待の高まりにより、大きすぎる景気対策はインフレ懸念を高める。昨年は、4月から5月にかけて物価が下落したが、今年はその『ウラ』が出る形で、前年対比で見た物価上昇率は嵩上げされる。原油をはじめ、各種商品市況も上昇基調を強めており、インフレに対する市場の注目は、年央にかけて一層高まる。これによって金利の上昇が早まれば、株式市場にも影響を及ぼす。あらためて、中央銀行の考え方にも注目が集まる。

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