FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:史上最高値更新後に利益確定売り優勢

NYダウは7.10ドル安の31430.70ドル、ナスダックは53.24ポイント高の14025.77ポイントでで取引を終了した。新規失業保険申請者数が予想を上回ったものの、減少基調にあることが確認され、寄り付き後は上昇した。米追加経済対策の早期成立への期待や米金融緩和の長期化観測などを背景に買いが先行し、取引時間中の史上最高値を更新した。ただ、連日の最高値更新の反動から利益確定の売りが強まったほか、原油価格の下落を警戒した売りに上値が抑制された。一時190ドル超下落した。そのあとは、前日終値を挟んでやや神経質な動きとなった。ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新して終了した。VIX指数は21.99から21.25へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、日本や中国などが休場で薄商いとなる中、米長期金利の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが進んだ。クロス円の上昇につれた買いも入り、一時104.80円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値104.84円が目先戻りの目処として意識されると伸び悩んだ。もっとも、今日一日の値幅は26銭前後で、市場では『商いは総じて閑散としており、ボラティリティは小さかった』との声が聞かれた。

 

ユーロ/ドルは、NY勢参入後にユーロ買い・ドル売りが強まると一時1.2149ドルと日通し高値を付けたものの、一目均衡表基準線が位置する1.2148ドルレベルがレジスタンスとして意識されると失速した。米10年債利回りが一時1.1648%前後まで上昇した影響も受けた。また、足もとで相場上昇が続いていたポンド/ドルが利益確定目的の売りに押されて、一時1.3801ドルまで下落したことも相場の重しとなった。なお、欧州連合(EU)の欧州委員会はこの日、2021年のユーロ圏成長率予想を従来の4.2%から3.8%に下方修正し、『この見通しは新型コロナウイルスの感染拡大予防策に大きく依存する』と指摘した。

 

NY原油先物市場は反落:原油需要見通しが下方修正され売り優勢

NY原油先物市場は57.86ドル-58.71ドルのレンジ相場となった。地合いの強さが引き継がれて買いが先行するも、昨日の高値には届かず失速した。石油輸出国機構(OPEC)が月報で2021年の世界石油需要見通しを下方修正したことや、国際エネルギー機関(IEA)が『世界の石油供給量は依然として需要量を上回っている』との見解を示したことなどが嫌気された。ニューヨーク市場の序盤で58.71ドルまで買われたが、その後反落し、通常取引終了後の時間外取引で58ドルを下回った。米長期金利の反発を意識した売りが入った 。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利上昇を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1821.70-1848.60ドルのレンジ相場となった。為替がドル安・ユーロ高に振れた場面ではドル建ての金も買い優勢となったが、ドル売りが一服すると上値を切り下げた。春節(旧正月)で祝日の一部アジア諸国からの需要減も意識され、持ち高調整の売りが進んだ。ニューヨーク市場の序盤にかけて1848.60ドルまで買われたが、米長期金利の反発を受けて換金売りが強まり、時間外取引で1821.70ドルまで下落した。

 

米国債券市場は反落:低調な入札結果と持高調整の売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.16%で終了した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに持ち高調整目的の売りが出た。30年債入札が低調だったことも相場の重石になった。一方、2年債利回りは一時0.0972%前後と過去最低を付けた。

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