FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:市場心理の改善による買い優勢

NYダウは229.29ドル高の30211.91ドル、ナスダックは332.70ポイント高の13403.39ポイントで取引を終了した。追加経済対策への期待に寄り付き後、上昇した。また、前週末に約1カ月半ぶりに3万ドルの大台を割り込んで取引を終えた反動で買い戻しが優勢となった。インターネット交流サイト(SNS)で連携した個人投資家の買い煽りで急騰していたゲームストップ株がこの日急落したことを受けて、『個人の投機的な買いが一巡しつつある』との見方が出たことも市場心理の改善につながった。引けにかけ、ハイテク株の上昇がけん引し上げ幅を拡大した。VIX指数は33.09から30.11へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般ドル買いの流れが継続

ドル/円は、欧州時間からの円安・ドル高の流れが継続し、一時105.04円と昨年11月16日以来の高値を付けた。市場では『月初のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが入った』との指摘もあった。1月米ISM製造業景気指数は58.7と予想の60.0を下回ったものの、ドル売りでの反応は限定的だった。
 なお、麻生太郎財務相はこの日、イエレン米財務長官との電話会談後に会見し、『為替政策は日米財務相間で緊密な議論を行っていくことが大事』『世界経済下支えのため、日米が親密に連携していくことを確認』との考えを述べた。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の12月独小売売上高指数が予想よりも弱い内容だったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行した。ユーロ以外の通貨に対してもドル高が進んだ影響を受けて、一時1.2056ドルと1月18日以来の安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は大幅反発:リスク回避姿勢後退で買い優勢

NY原油先物市場は51.64ドル-53.74ドルのレンジ相場となった。米国株が反発するなど投資家のリスク回避姿勢が後退したことや、原油在庫減少の思惑が買いを後押しした。サウジアラビアが2月の原油供給を一部削減するとの一部報道を受けて、今後数週間の原油在庫が減少するとの観測が強まった。アジア市場の序盤に51.64ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて53.15ドルまで買われた。ドル高を意識して上げ渋ったが、通常取引終了後の時間外取引では株高を意識した買いが入り、53.74ドルまで上昇している。

 

NY金先物市場は続伸:銀相場急騰につれた買い優勢


NY金先物市場は1851.70-1876.00ドルのレンジ相場となった。為替市場でドル高・ユーロ安となり、ドル建ての金に売り圧力が生じたものの、交流サイト(SNS)での買い煽りを受けて銀相場が急騰し約8年ぶりの高値をつけたことを支援材料に、金にも買いが入った。アジア市場で1851.70ドルまで売られたが、銀先物の大幅高を意識して、終盤にかけて1876.00ドルまで反発した。その後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1860.00ドルまで反落したが、長期金利の動向を意識して一時1870.40ドルまで戻す場面があった。

 

米国債券市場は続落:リスク回避姿勢後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.08%で終了した。米国株相場の反発を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。ただ、SNSでの買い煽りを受けた銀価格の急騰など、依然として投機的な売買が目立つため、市場の警戒ムードは根強く下値は限られた。

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