FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ナスダック総合株価指数は続落

NYダウは262.95ドル高の29420.92ドル、ナスダックは159.93ポイント安の11553.86ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスワクチンの早期普及への期待から投資家のリスク選好意欲が強まった。製薬関連のほか、旅行、エネルギー、金融など経済再開による恩恵が見込まれるセクターが個別に物色された。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。在宅勤務の拡大などを追い風にコロナ禍でも買われてきたハイテク株には今日も売りが続いた。欧州当局が独禁法違反の疑いがあると警告したと伝わったアマゾン・ドット・コムは3%超下落した。VIX指数は25.75から24.80へ低下した。

 

NY外国為替市場:終始105円台前半でのもみ合い相場

ドル/円は、新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る楽観的な見方を背景に、一時105.48円と日通し高値を付けたものの、一目均衡表雲の上限105.53円や前日の高値105.65円がレジスタンスとして意識されると105.16円付近まで上値を切り下げた。その後は新規材料難から様子見ムードが強まり、105円台前半でのもみ合いに終始した。
米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領はこの日、英・仏・独など欧州各国首脳と相次いで電話会談を行い、主要問題での連携を確認した。また、同氏は『人々に経済対策は今必要』『感謝祭前の一部閣僚の発表を望む』との考えを示したが、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、『欧州連合(EU)は1.8兆ユーロ規模の予算と景気刺激策のための取りまとめに向けて前進』との報道を受けて一時1.1834ドル付近まで強含む場面もあったが、反応は一時的だった。その後は新規材料難から様子見姿勢が強まり、1.18ドル台前半での狭いレンジ取引に終始した。 

 

NY原油先物市場は続伸:需給改善への期待広がり買い優勢

NY原油先物市場は39.41ドル-41.46ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスのワクチン開発で大きな進展があり、欧米諸国における経済制限の長期化懸念は後退した。需給関係の大幅な改善が期待されており、ポジション調整を含めた買いは継続した。

 

NY金先物市場は反発:急落後の自立反発の域を出ず

NY金先物市場は1858.90-1888.90ドルのレンジ相場となった。昨日にコロナワクチン開発への楽観論が広がり、リスク選好ムードの高まりで急落した反動で買い戻しが優勢となった。為替市場でドル高が一服したのも金の買いを後押した。アジア市場で1888.90ドルまで買われたが、新型コロナウイルスのワクチン開発進展への期待は持続しており、米長期金利は続伸していることから、金先物の反発は一服し、自律反発の域を出なかった。

 

米国債券市場は続落:ワクチン開発と低調な入札結果を受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)0.96%で終了した。新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る楽観的な見方を背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。10年債入札が『低調だった』と受け止められたことも債券売りを誘った。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ