FITS エコノミックレポート

朝の市場動向!

米国株式市場は上昇:主力ハイテク株上昇で投資家心理改善

NYダウは140.48ドル高の27288.18ドル、ナスダックは184.84ポイント高の10963.64ポイントで取引を終了した。9月リッチモンド連銀製造業指数が予想外に上昇、8月中古住宅販売件数も14年ぶり高水準に達し良好な経済指標を好感し、上昇して寄り付いた。欧州で広がっている新型コロナウイルス第2波への懸念が広がったものの、パウエルFRB議長やムニューシン財務長官が下院の証言で依然追加経済救済策が必要であると主張すると、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。また、足もとで相場下落が続いた主力ハイテク株が軒並み上昇したことで、投資家心理が改善した。マイクロソフトやアムジェン、ナイキなどの上昇が指数の押し上げ要因となった。VIX指数は27.78から26.86へ低下した。

 

NY外国為替市場:105円台の上値の重い展開

ドル/円は、一時104.41円と日通し安値を付けたものの、NY勢がドル買いで参入すると次第に強含んだ。NYダウが一時180ドル超上昇したほか、米10年債利回りが上昇に転じたことも相場の支援材料となった。前日の高値104.86円や18日の高値104.87円を上抜けると上昇に弾みが付き、一時105.08円まで上値を伸ばした。ただ、引けにかけてはやや上値が重くなり、105円台は維持できなかった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はこの日、米下院金融サービス委員会で証言し『米国経済は回復基調にあるが、依然として不透明』『FRBは引き続き必要とされる期間、あらゆる政策手段を講じることにコミット』『金融だけでなく財政支援も必要』などと語ったが、前日に証言内容が伝わっていただけに目立った反応は見られなかった。

 

ユーロ/ドルは、欧州で新型コロナウイルスの感染再拡大による新たな規制強化が懸念されて、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.1692ドルと7月27日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。ポンド/ドルは新型コロナを巡る英政府の規制強化などを受けて売りが広がり、一時1.2711ドルと7月23日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。

 

NY原油先物市場は小幅高:原油在庫の取り崩しの思惑から買い優勢

NY原油先物市場では、39.19ドル-40.27ドルのレンジ相場となった。昨日、1週間ぶりの大幅反落となった後を受け、明日の米エネルギー省(EIA)週間石油在庫の発表を前に調整の買い戻しが入った。市場は原油在庫の取り崩しが続くと見込んでいる。10月限は本日が最終取引日にあたる。ニューヨーク市場の序盤で40.27ドルまで買われた。減産強化の思惑は消えていないことや、欧米株安は一服しつつあることから、原油先物は下げ渋る展開となった。

 

NY金先物市場は小幅下落:安全逃避のドル買いで伸び悩み

NY金先物市場は1898.90-1925.50ドルのレンジ相場となった。米株が高安まちまちと、昨日までの大幅続落の流れは休止した。リスク回避への強い懸念がやや後退し、リスク回避の投資対象とされる金は買われにくかった。アジア市場で1925.50ドルから1898.90ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1923.20ドルまで戻したが、安全逃避のドル買いは継続しており、金先物は伸び悩んだ。

 

米国債券市場は小反落:米国株高を受け売りが若干優勢

米国債券市場で長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.67%で終了した。米国株相場の上昇を理由に安全資産とされる米国債に売りが出たものの、欧州で新型コロナウイルス感染が再拡大していることを受けて買いも入った。 

 

 

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