FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では引けにかけてじり高!

 

★8月21日以降の金標準先物60分足では、雲のネジレ近辺で大きく上下に振れる展開となった。ただ、6,550円近辺がサポートとして意識され、引けにかけて持ち直す展開となった。雲の上限を上抜けしていることから、維持出来るかが焦点となる。夜間取引では、再び雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1914.70-1987.00ドルのレンジ相場となった。ジャクソンホール会議のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による講演やFRB声明を受け、米金融緩和の長期化観測が強まり、金先物は1987ドルまで買いが先行した。ただし米金利の低下幅は限られて上昇に転じると、為替のドル高と共に金先物は急速に値を下げた。一時は1915ドルを割り込む場面もあった。その後は1930ドル台まで持ち直し、ポジション調整中心の動きとなった。ニューヨーク市場の序盤に1987.00ドルまで買われたが、ドル安は一服し、米長期金利は上昇したことから、換金目的の売りが優勢となった。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上回っていることから、買い方からの手仕舞い売りは出にくい展開となっている。6,550円近辺でも、出来高が膨らんでいることから、下落場面では押し目買いが入っている。上下に大きく振れたことで、戻り場面では利益確定売りも出やすく上値の重い展開となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で横ばいとなっていることで、戻り基調は継続しているものの明確なトレンドは出ていない。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DとSlow%Dが上向きになっていることで、戻る基調は継続している。

 

金標準先物の日足では、上値を10日SMAの6,646円と25日SMAの6;675円がレジスタンスとして意識されている一方で、下値では5日SMAの6,597円がサポートとして意識され下支えする展開となっている。ロウソク足が『十字線』となっていることから、投資家心理に迷いが出ているようである。NY金先物も米長期金利の上昇を嫌気した換金売りが出ている。そのため、米長期金利の動向次第では、売りが継続する可能性もある。一方、為替市場では、米長期金利が上昇してきたことから、106円台半ばまで円安が進行している。そのため、金標準先物の下支えとなりやすい。

本日の注目点では、上下どちらの抵抗体を抜けてくるのかが焦点となる。26日に続きS&P500が上昇したにも関わらず、VIX指数も上昇しており米国株の割高感が出ていることを示している。要するに現物や先物に割高感がある一方で、株高リスクもあることからコールオプションを買う動きが強まっていることを示している。そのため、買い方不在による米国株の下落調整するようなら、再び金買いが優勢となりやすい。

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