FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:堅調な米国株のなかVIX指数は上昇

NYダウは83.48ドル高の28331.92ドル、ナスダックは198.59ポイント高の11665.06ポイントで取引を終了した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を明日に控えて様子見気分が強まる中、利益確定の売りでダウは下落して寄り付いた。しかし、全米で新型コロナウイルス感染件数が安定していることやワクチン開発でさらに前進した報道が好感され上昇に転じた。また、アナリストが目標株価を引き上げたアップルなど主力ハイテク株が買われると指数は上げに転じた。S&P500指数とナスダック総合指数は共に過去最高値を更新した。VIX指数は22.03から23.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FRB議長の講演控え思惑的なドル売りが優勢

ドル/円は、7月米耐久財受注額が予想を大幅に上回ったことが分かると一時106.46円付近まで買い戻されたが、アジア時間に付けた日通し高値106.56円を前に失速した。インフレに対して最もタカ派として知られるジョージ米カンザスシティ連銀総裁が明日の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を前に『インフレ率が2%の目標を多少上回ったとしても反対しない』と述べ、『我々はコミュニケーションの観点から、目標達成に向けて成果を上げるのに役立つ種類の話をするだろう』とコメントすると、思惑的なドル売りを誘った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演では金融政策の新しい指針について言及する可能性があり、市場では『ハト派な内容への期待からドルが売られた』との声が聞かれた。106.00円にかけて観測されていた買いオーダーをこなし、一時105.92円と日通し安値を付けた。堅調な米5年債入札を受けて米長期金利が上昇幅を縮めたことも相場の重石となった。

 

ユーロ/ドルは、良好な米経済指標をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し一時1.1772ドルと日通し安値を付けたものの、21日の安値1.1754ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。明日のパウエルFRB議長の講演でのハト派な内容を期待したドル売りも出て一時1.1839ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。もっとも、ユーロクロスが軟調に推移した影響でユーロドルの伸びは鈍かった。

 

NY原油先物市場は反発:大型ハリケーン迫り買い優勢

NY原油先物市場は43.00ドル-43.78ドルのレンジ相場となった。米南部に迫るハリケーン『ローラ』は勢力を5段階中2番目に強い『カテゴリー4』まで拡大した。メキシコ湾岸沿いの石油関連施設の閉鎖による供給減が懸念され、原油先物は本日も買いが先行した。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫統計で原油が5週連続の取り崩しとなったことも後押しに、約5カ月半ぶりの高値となる43.78ドルまで上昇した。もっともその後は、高値警戒感やハリケーンの被害が甚大だった場合による需要減も意識され、上げ幅を縮小して終えた。 

 

NY金先物市場は反発:米中関係悪化を警戒した買い優勢

NY金先物市場は1908.40-1962.50ドルのレンジ相場となった。7月米耐久財受注額(前月比)が市場予想を上回り、経済正常化への流れが確認されたことを受けて、安全資産の金は1910ドル割れまで売りが先行した。しかしながらその後は、トランプ米政権が南シナ海の軍事拠点化に関わった中国企業や個人に対し制裁を発表すると、米中間の緊張の高まりが警戒されて金には買い戻しが入った。為替相場でドルが軟調に転じたこともドル建ての金先物の支えとなった。NY金先物は通常取引終了後の時間外取引で1962.40ドルまで続伸した。

 

米国債券市場は続落:好調な7月米耐久財受注額を受け売り先行

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.69%で終了した。市場予想を大幅に上回る7月米耐久財受注額や米国株相場の上昇を受けて債券売りが先行したものの、明日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に売りの勢いは徐々に後退した。米5年債入札が『堅調』と受け止められたことも相場の下支え要因となった。 

 

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